やれることはやってみる [・制作ノート]
印刷は初版の時に一度断念したこともあり、
オンデマンドとはいえ、どうしてもやっておきたいことでした。
普段の仕事で散々やっているだろうと言われそうですが、
ボツ企画からスタートした『傾国-KEIKOKU-』を、
商品として世に出すことは特別な出来事でした。
おかげさまで2度目の出展となったゲームマーケットもどうにか完売。
追加生産版からお世話になったバネスト様をはじめ、
第2版では高円寺のすごろくや様、ネットショップROUND TABLE様といった
ボードゲーム専門店で取り扱いをしていただくことができました。
もっと成功された方もたくさんいらっしゃいますが、
自分としては十分な結果を出せたと思っています。
また、『傾国-KEIKOKU-』を宣伝するために始めたこのブログも、
気がつけば100回以上も更新しており、
ゲーム制作の参考になるという声もいただいております。
そういった意味では、初版での手づくり制作から、
第2版での印刷入稿までの過程を記録できたのは面白い試みだったかも知れません。
普段の仕事では守秘義務や権利上の問題で、
こういったことを公開できないので、楽しく続けることができました。
宣伝ブログとしては肝心のゲーム内容が分かりにくくなったという気もしますが・・・(笑)
『やれることはやってみる』というスタンスで続けてきた『傾国-KEIKOKU-』の制作活動も、
これで一区切りつけることができそうです。
追加ルールをつくる [・制作ノート]
■倒国-TOUGOKU-
特典用ゲームとして企画された『傾国-KEIKOKU-』のプロトタイプ版は、
カード12枚、チップ12枚だけのゲームでした。
『傾国-KEIKOKU-』と同じく、賭けたチップの合計点を得るルールを採用していますが、
いくつか検討していたアイデアがありました。
そのひとつが、賭けたチップの数字をかけ算するというものでした。
さらにチップの数字も【0】やマイナス点といった、
『傾国-KEIKOKU-』では採用しなかったものも試し、
【0】【2】【4】【5】【7】【9】を使うルールになっていました。
このかけ算ルールは評判が悪くなかったものの、計算に手間がかかり、
たし算ルールに比べると駆け引きが大雑把になることから
プロトタイプ版ではボツになりました。
『傾国-KEIKOKU-』初版のテストプレイをお願いした友人の中には、
ギャンブル性の高いかけ算ルールの方が面白いという意見もあり、
追加ルールを制作することに決めたときに、真っ先にリスト入りしています。
ただし、チップの数字を変更・追加することができないので、
苦肉の策として【6】を反転させて【9】として使用するアイデアを採用しています。
かけ算なら9×9は欲しいですよね^^
『傾国-KEIKOKU-』との差別化を計り、ギャンブルゲームに特化することを考え、
さらに点数が加算される【役】もルールに加えています。
もともと点数計算が面倒なルールですが、ケイタイなどに電卓機能があり、
容易に計算が可能な現代なら、点数表を用意すればプレイに支障がないと判断したからです。
また『倒国-TOUGOKU-』はお酒の席で遊んでもらうことを想定しています。
居酒屋などではスペースが限られていることも考え、
A3のゲームボードを使用しないことにしました。
■覇者-HASHA-
前回のゲームマーケットの前から、
『傾国-KEIKOKU-』を多人数プレイできるゲームにできないか?
というご要望を多数いただいていました。
いくつかアイデア出しをしたものの、まとめきれずに全てボツ案になってしまいました。
そんなアイデアの中で、一番の変わりものが『覇者-HASHA-』の原型でした。
春秋戦国時代に調停役として活躍する覇者が主役になります。
できあがったルールは3人専用の交渉ゲームでした。
プレイヤーによって勝利条件が違い、ルール説明が難しく、
2人用の『傾国-KEIKOKU-』より需要が少ないことが見込まれます。
別作品として制作するには難しいこともあり、
細かいルールを詰める前にボツとなりました。
追加ルールを制作することになり、思い入れもあることから今回の蔵出しとなりました。
ところが、すんなりと進んでくれません。
予定していたルールではプレイ人数が増えることもあり、
『傾国-KEIKOKU-』のコンポーネントだけではチップなどの要素が足りないのです。
交渉の駆け引きをするために、どうしてもマッチ棒やおはじきなどの代用品が必要になります。
それは今回のコンセプトから外れることになります。
仕方がないこととはいえ要素を削り、再調整をした状態でテストプレイを繰り返しますが、
面白みに欠ける仕上がりになっていました。
ところが、ゲーム会に持ち込んでテストプレイをお願いしたところ、
既存のコンポーネントのみで駆け引きができるアイデアをいただき、その場で再調整。
テストプレイに参加していただいたゴン太氏のブログ
制約の多いゲームですが、今回の追加ルールで一番面白いものが出来たと思います。
テストプレイに参加していただいた皆さん、本当にありがとうございました!!
■傾国宮の殺人
『傾国-KEIKOKU-』第2版と同時進行でアイデア出しをしていたカードゲームが元になっています。
『クルード』などの推理ゲームの多くは、消去法で犯人や凶器を当てるルールで、
プレイ感が重く、時間のかかる内容になっています。
もう少し手軽に繰り返して遊べる推理ゲームを作れないかと検討していました。
また、時間経過で起こる第2の殺人や、共犯者の存在など、
ミステリ好きに喜ばれる要素を盛り込んでいます。
もともとは3人〜6人用で調整していましたが、
コンポーネントを流用する関係で、3〜4人用にするのが限界でした。
子供でも楽しめるものにしたかったので、ゲーム会だけではなく、
小学生の息子を相手にテストプレイを重ねています。
『傾国-KEIKOKU-』ゲームボードを流用している関係で、
ターンカウントコマや勝利点カウントチップの配置に
多少の無理感があるのはご愛嬌ということでお願いします(汗
機会があれば、完全版としてもう一度再挑戦してみたいゲームです。
『傾国-KEIKOKU-』のコンポーネントを使用して違うルールのゲームを作るのは、
予想よりハードルの高い作業でした。
結果的にはプロモーションカードを作るより、はるかに時間と手間がかかりましたが、
楽しめるものになったと思います。
さて、次回で第2版の制作ノートが終わりとなります。
もう少しおつき合い下さい^^。
追加ルールができるまで [・制作ノート]
第2版をリリースするにあたって、なにか追加要素を用意したい。
すでに初版や追加生産版をすでにお持ちの方にも楽しんでもらえるもので──
当初はプロモーションカードとして、
0番のキャラカードを作れないかと検討しています。
『0』なので使えばかならず勝負に負けるけど、
次の勝負から何らかの効果を発動するというものでした。
・キャラカードの強弱が反転する
・キャラカードの数字に+1される(傾国と暴君の関係はそのまま)
・キャラカードの数字に-1される(傾国と暴君の関係はそのまま)
・進軍チップの数字に関係なく、勝てば【5】【15】の城チップに移動できる
・キャラカードをオープンしてセットしなければならない
・出されたキャラカードの数字の合計が偶数なら先手の勝ち、奇数なら後手の勝ち
アイデア出しは楽しかったのですが、
実際に使用するとなると完全に別のゲームになってしまいます。
初版の制作段階でも『バトルライン』の戦術カードような
特殊効果を発動するものを提案されたことがありますが、
わずか6枚ずつのカードの駆け引きには強すぎます。
おまけ要素なんだから、別のゲームになっても問題ないだろう。
とは思いましたが、どうしても自分の中でしっくりきません。
でも、『別のゲーム』という部分から、新しいアイデアが生まれました。
『傾国-KEIKOKU-』のコンポーネントを使って、別のゲームを作れないだろうか。
例に出すのも恐れ多いことですが、クニツィア先生の『古代ローマの新しいゲーム』では、
コンポーネントを組み合わせて14のミニゲームを楽しめる仕様になっています。
同じように春秋戦国時代をテーマにしたミニゲームが作れないだろうか。
プロモーションカードの制作を止め、
今までボツにしたゲーム案や、検討中のアイデアを再構成し、
最終的に3つの追加ルール案を検討するようになりました。
3月以降、ある程度ルールが決まったところで、
友人やゲーム会でお世話になっている方々とテストプレイを進めています。
テストプレイでは問題点が指摘され、『傾国-KEIKOKU-』のコンポーネントだけで、
新しいゲームを作るのは難しいのではないかとも思いましたが、
感想とともに多くのアイデアもいただき、現在の形にまとめることができました。
『傾国-KEIKOKU-』のルールを作る時も、たくさんの方にお願いしましたが、
やはりテストプレイは重要ですね。
■テストプレイの日々
そんな経緯を経て、『傾国-KEIKOKU-』の3つの追加ルールはブログで公開することになりました。
■追加ルール
当然マニュアル制作やルール解説が3倍になるので大変でしたが、
楽しみながら進めることができました。
次々と新作がリリースされるボードゲーム業界で、
ちょっと変わった試みができたと思っています。
ゲームマーケット当日に、追加ルールの配布をしませんでした。
本来遊んでもらいたい『傾国-KEIKOKU-』というゲームがぼやけてしまうと判断したからです。
ただ、これについては、当日購入していただいた方から、
モノクロでもいいから欲しかったというご意見もいただいており、
どちらが正解だったのか悩んでいるところです。
『古代中国の新しいゲーム』としてリリースしていれば問題なかったんでしょうね(それはそれで・・・
後日、ゲーム会やTwitterで追加ルールのマニュアルをダウンロードし、
パッケージに入れているという声もいただいています。
『傾国-KEIKOKU-』同様、遊んでいただければ幸いです^^。
さて、少し長くなってしまったので、
3つの追加ルールの内容については、また次回とさせていただきます。
それそれのルールでやりたかったことを中心に、
紹介させていただきます。
つづく
コンポーネントの変更点 [・制作ノート]
初版は手作業での少部数生産でしたが、もともとは印刷をする予定だったので、
テンプレートに合わせ、多少の手直しをすれば、
第2版としてそのまま入稿できる状態になっていました。
とはいえ、せっかく作り直すのならと、
コンポーネントの仕様の見直しもしています。
いくつかの項目に分けて見てみましょう。
■キャラカードのデザイン変更と進軍チップの配置変更
これについては、以前にも取り上げていますが、
ゲームマーケット後に『傾国-KEIKOKU-』を遊んでもらった感想を反映しています。
また、マニュアルの不備が原因となる場合もありますが、
ボードゲームの場合、作者は意図したかたちでプレイされるとはかぎりません。
そこで初プレイの方に、最低限のルールだけをインストして、遊んでもらう実験をしてみました。
・赤と青のキャラカードが区別しづらい
・賭けた終わったキャラカードや進軍チップをカウントしづらい
・カードの上に進軍チップを乗せると開けづらい
上がってきた感想から、この3点を解消するための変更をしました。
■第2版について
キャラカードのデザイン変更には手間がかかりました。
外側のフレームを太くして、はっきりと赤青の区別がつくように色を入れています。
また、それぞれの陣営ごとにイラストの色調をそろえ、
格闘ゲームの1P-2Pキャラをイメージした配色に直しました。
当初キャラカードの半分だけを修正する予定でしたが、テクスチャーや色バランスの関係で、
結局すべてのキャラカードになんらかの修正を加えることになりました。
進軍チップの配置変更はアイデア出しが送れ、
ルール改訂に踏み切るのはだいぶ後になります。
というのも、すでに配置画像がレイアウトされた化粧箱はすでに印刷入稿は終わっていたからです。
今までどおりのルールでも問題なく遊ぶことができます。
しかし、確実に改訂後の配置の方が遊びやすいので、訂正書を封入することにしました。
変更した甲斐があったと思います。
■化粧箱のデザイン変更
昨年秋の時点で、帯をかけた初版とは別に、
化粧箱のサイズに合わせたものも仕上がっていました。
ただそのままでは初版と第2版との違いがあまりでないので、
いくつか検討案を出してみました。
■色調を変える
毒々しいピンクの配色でインパクトのあるパッケージでしたが、
思い切って背景色を変更してみました。
第2版のキャラカードは赤と青で人物の配色が変わります。
表紙には赤のキャラカードの絵柄を使っていますが、
背景色をピンクにしてしまうと、どうしても色がかぶってしまうため、
ピンクの補色であるグリーンに変更してみました。
個人的にはすごく気に入っていたのですが、
テストプレイを兼ねて、何人かに意見を訊いたところ、
ほぼ全員がピンクの方が良いという回答。
・ピンクの配色はすでに作品のイメージとして定着しているので変更する必要がない
・グリーンは綺麗だけど、怪しさが足りない
・ピンクの方がかわいい
・ピンクの方が目立つ
気にしていた背景色との色かぶりも、あまり気にならないという意見が多く、
女性からの回答も全員ピンクだったこともあり、
初版のイメージを引き継ぐことになりました。
裏面のレイアウトは初版のイメージに合わせて作り直していますが、
再撮影したコンポーネントの進軍チップの配置の仕方が変更されていません。
今回、萬印堂さんの早割キャンペーンを使ったため、
通常よりも入稿日が前倒しになっており、
配置の変更を決定した頃には修正できなくなっていました。
マニュアルはギリギリまで調整できるように別入稿にしていましたが、
思わぬ誤算となってしまいました。
訂正書を封入して対応しています。
■サイズを変える
初版の化粧箱はA5サイズでしたが、
ボードを簡略化することでA6サイズに変更できないかと検討しました。
同時期にリリースされたゲームでもプレイシートという名称で
ボードの代わりに折り畳まれた紙を使用しているケースを見かけたからです。
でも、やはり使いづらいという評判を耳にすることが多く、
逆に『傾国-KEIKOKU-』のボードを気に入っているという声も多かったので、
初版と同じ仕様で進めることになります。
ところが、ここで思わぬ伏兵が飛び込んできます。
萬印堂さんからサンプルとしていただいた木製カードスタンドです。
『傾国-KEIKOKU-』では木製コマを使用しているので相性も良く、
より豪華なコンポーネントになるでしょう。
しかし、残念なことにA5サイズの化粧箱に収まりません。
いっそのこと化粧箱をA4サイズに引き上げることも考えましたが、
コストのことを考えても現実的ではないと判断し、断念ました。
■マニュアルについて
こちらは化粧箱と違い、萬印堂さんには入稿しなかったのでギリギリまで修正を加えることができました。
画像の差し替えや、ルール変更以外には大きな修正はありませんが、
文章の分かりにくい部分を直しています。
ルールを漫画にするアイデアもいただきましたが、
さすがにハードルが高く、興味はあるものの断念しています。
やっぱりひとりで作ると限界がありますねぇ。。。。
■シュリンクするべきか
ゲームマーケットでは同人ゲームでも、
きちんとシュリンクを施したゲームを見かけます。
やはり化粧箱をむき出しにしたものより見栄えがいいですね。
調べてみるとシュリンク用の機材も以前より、
お求めやすい価格になっています。
だけど、どれくらい時間がかかるのだろう?
まったく予想がつきません。
また作業をするとなると、本業が終わってからの深夜作業になるので騒音も気になります。
そんなわけで今回はフィルムに入れることにしました。
A5サイズのシール付きのフタがあるものを使用しましたが、
手間がかかるものの、やはり見栄えが良くなりますね。
時間やコストの問題もありますが、余裕があればおすすめです。
第2版ではコンポーネントの仕様変更に加え、
ブログで追加ルールの公開を行いました。
次回は追加ルールを制作した経緯と、
それぞれのルールについて語りたいと思います。
つづく
テンプレートに合わせ、多少の手直しをすれば、
第2版としてそのまま入稿できる状態になっていました。
とはいえ、せっかく作り直すのならと、
コンポーネントの仕様の見直しもしています。
いくつかの項目に分けて見てみましょう。
■キャラカードのデザイン変更と進軍チップの配置変更
これについては、以前にも取り上げていますが、
ゲームマーケット後に『傾国-KEIKOKU-』を遊んでもらった感想を反映しています。
また、マニュアルの不備が原因となる場合もありますが、
ボードゲームの場合、作者は意図したかたちでプレイされるとはかぎりません。
そこで初プレイの方に、最低限のルールだけをインストして、遊んでもらう実験をしてみました。
・赤と青のキャラカードが区別しづらい
・賭けた終わったキャラカードや進軍チップをカウントしづらい
・カードの上に進軍チップを乗せると開けづらい
上がってきた感想から、この3点を解消するための変更をしました。
■第2版について
キャラカードのデザイン変更には手間がかかりました。
外側のフレームを太くして、はっきりと赤青の区別がつくように色を入れています。
また、それぞれの陣営ごとにイラストの色調をそろえ、
格闘ゲームの1P-2Pキャラをイメージした配色に直しました。
当初キャラカードの半分だけを修正する予定でしたが、テクスチャーや色バランスの関係で、
結局すべてのキャラカードになんらかの修正を加えることになりました。
進軍チップの配置変更はアイデア出しが送れ、
ルール改訂に踏み切るのはだいぶ後になります。
というのも、すでに配置画像がレイアウトされた化粧箱はすでに印刷入稿は終わっていたからです。
今までどおりのルールでも問題なく遊ぶことができます。
しかし、確実に改訂後の配置の方が遊びやすいので、訂正書を封入することにしました。
変更した甲斐があったと思います。
■化粧箱のデザイン変更
昨年秋の時点で、帯をかけた初版とは別に、
化粧箱のサイズに合わせたものも仕上がっていました。
ただそのままでは初版と第2版との違いがあまりでないので、
いくつか検討案を出してみました。
■色調を変える
毒々しいピンクの配色でインパクトのあるパッケージでしたが、
思い切って背景色を変更してみました。
第2版のキャラカードは赤と青で人物の配色が変わります。
表紙には赤のキャラカードの絵柄を使っていますが、
背景色をピンクにしてしまうと、どうしても色がかぶってしまうため、
ピンクの補色であるグリーンに変更してみました。
個人的にはすごく気に入っていたのですが、
テストプレイを兼ねて、何人かに意見を訊いたところ、
ほぼ全員がピンクの方が良いという回答。
・ピンクの配色はすでに作品のイメージとして定着しているので変更する必要がない
・グリーンは綺麗だけど、怪しさが足りない
・ピンクの方がかわいい
・ピンクの方が目立つ
気にしていた背景色との色かぶりも、あまり気にならないという意見が多く、
女性からの回答も全員ピンクだったこともあり、
初版のイメージを引き継ぐことになりました。
裏面のレイアウトは初版のイメージに合わせて作り直していますが、
再撮影したコンポーネントの進軍チップの配置の仕方が変更されていません。
今回、萬印堂さんの早割キャンペーンを使ったため、
通常よりも入稿日が前倒しになっており、
配置の変更を決定した頃には修正できなくなっていました。
マニュアルはギリギリまで調整できるように別入稿にしていましたが、
思わぬ誤算となってしまいました。
訂正書を封入して対応しています。
■サイズを変える
初版の化粧箱はA5サイズでしたが、
ボードを簡略化することでA6サイズに変更できないかと検討しました。
同時期にリリースされたゲームでもプレイシートという名称で
ボードの代わりに折り畳まれた紙を使用しているケースを見かけたからです。
でも、やはり使いづらいという評判を耳にすることが多く、
逆に『傾国-KEIKOKU-』のボードを気に入っているという声も多かったので、
初版と同じ仕様で進めることになります。
ところが、ここで思わぬ伏兵が飛び込んできます。
萬印堂さんからサンプルとしていただいた木製カードスタンドです。
『傾国-KEIKOKU-』では木製コマを使用しているので相性も良く、
より豪華なコンポーネントになるでしょう。
しかし、残念なことにA5サイズの化粧箱に収まりません。
いっそのこと化粧箱をA4サイズに引き上げることも考えましたが、
コストのことを考えても現実的ではないと判断し、断念ました。
■マニュアルについて
こちらは化粧箱と違い、萬印堂さんには入稿しなかったのでギリギリまで修正を加えることができました。
画像の差し替えや、ルール変更以外には大きな修正はありませんが、
文章の分かりにくい部分を直しています。
ルールを漫画にするアイデアもいただきましたが、
さすがにハードルが高く、興味はあるものの断念しています。
やっぱりひとりで作ると限界がありますねぇ。。。。
■シュリンクするべきか
ゲームマーケットでは同人ゲームでも、
きちんとシュリンクを施したゲームを見かけます。
やはり化粧箱をむき出しにしたものより見栄えがいいですね。
調べてみるとシュリンク用の機材も以前より、
お求めやすい価格になっています。
だけど、どれくらい時間がかかるのだろう?
まったく予想がつきません。
また作業をするとなると、本業が終わってからの深夜作業になるので騒音も気になります。
そんなわけで今回はフィルムに入れることにしました。
A5サイズのシール付きのフタがあるものを使用しましたが、
手間がかかるものの、やはり見栄えが良くなりますね。
時間やコストの問題もありますが、余裕があればおすすめです。
第2版ではコンポーネントの仕様変更に加え、
ブログで追加ルールの公開を行いました。
次回は追加ルールを制作した経緯と、
それぞれのルールについて語りたいと思います。
つづく
第2版を制作するまで [・制作ノート]
ここからはゲームマーケット2013春に販売した、
『傾国-KEIKOU-』第2版の制作過程をまとめていきます。
今回は第2版の制作を決めるまでの出来事です。
前回のゲームマーケット2012秋で販売した『傾国-KEIKOU-』の初版は、
少部数の生産でしたが、好評の声を聞くことができました。
手作業での生産でしたが、自分なりのベストを尽くせたと思います。
しかし、どうしても胸の中にくすぶるものがありました。
ちゃんと印刷してみたい。
ボードゲーム業界の流れは速く、次々と新作がリリースされ、
わずか半年後には旧作として扱われてしまいます。
そんな状況の中、『傾国-KEIKOU-』に需要があるのか大きな疑問でした。
そこでゲームマーケット終了後、いくつかのことを試してみました。
■ゲーム会に持ち込んでみる
今までのテストプレイと違い、ゲームマーケットでの販売後は、
興味を持っていただく機会が多くなりました。
作者自身がインストしたことも、興味を持っていただいた一因かもしれません。
■ショップに持ち込んでみる
いくつか専門店で同人ゲームと市場について、ご意見を伺うことができました。
今回はご迷惑になることも考え、お名前は出しませんが大変参考になりました。
■追加生産してみる
ゲームマーケットで購入できなかった方や、
参加できなかった方の意見を聞いてみたくなり、
またまた少部数ですが、追加生産してみました。
当初は自分で通販することも考えましたが、
最終的には名古屋のバネスト様にお願いすることになりました。
■コンポーネントの変更を検討してみる
初版のコンポーネントは大変好評でしたが、どうしてもコストがかかります。
チップなどのコンポーネントの一部を変更することや、
簡略化して小型化することを再考しています。
■別のゲームのアイデア出しをする
新作が形になれば、『傾国-KEIKOU-』の再版時期を延ばすこともできるし、
場合によっては、同時にリリースできるのではないかと思い、
いくつかのゲームを検討しました。
結果的には新作としてまとまることはありませんでしたが、
『傾国-KEIKOU-』のコンポーネントを使った追加ルールとして活かされています。
検討を進めているこの時期に、予想外の出来事もありました。
専門誌『ボードゲームナビ』でのレビュー掲載です。
ゲームマーケット前にもご紹介いただいた
WEBラジオ『ボードゲーム研究室!』の皆さんによる
同人ゲームの新作レビューに加えていただけたことは大きな励みになりました。
また、このブログのアクセス数も、
制作ノートや手づくり制作の過程を紹介するうちに上がり、
Twitterなどで応援していただいたことも大きな支えとなりました。
もちろん不安もありました。
『傾国-KEIKOU-』は、がんばって手づくりで制作したから話題になったけど、
印刷所で制作したら、他のゲームに埋もれてしまう。
という意見もいただいていたからです。
・・・あぁ、耳がイタイですねぇ^^
最後はやっぱり第2版を制作してみたいという気持ちが勝ちました。
2月の中旬に印刷用のテンプレートを取り寄せ、
第2版に向けての具体的な打ち合わせを進めることになりました。
第2版では、いくつかデザイン変更をしています。
その多くは実際に『傾国-KEIKOU-』を遊んでいただいた方の意見や、
遊んでいるプレイヤーの動きを見て改良したものです。
次回はそんな第2版のコンポーネントの変更点について紹介してみたいと思います。
つづく
『傾国-KEIKOU-』第2版の制作過程をまとめていきます。
今回は第2版の制作を決めるまでの出来事です。
前回のゲームマーケット2012秋で販売した『傾国-KEIKOU-』の初版は、
少部数の生産でしたが、好評の声を聞くことができました。
手作業での生産でしたが、自分なりのベストを尽くせたと思います。
しかし、どうしても胸の中にくすぶるものがありました。
ちゃんと印刷してみたい。
ボードゲーム業界の流れは速く、次々と新作がリリースされ、
わずか半年後には旧作として扱われてしまいます。
そんな状況の中、『傾国-KEIKOU-』に需要があるのか大きな疑問でした。
そこでゲームマーケット終了後、いくつかのことを試してみました。
■ゲーム会に持ち込んでみる
今までのテストプレイと違い、ゲームマーケットでの販売後は、
興味を持っていただく機会が多くなりました。
作者自身がインストしたことも、興味を持っていただいた一因かもしれません。
■ショップに持ち込んでみる
いくつか専門店で同人ゲームと市場について、ご意見を伺うことができました。
今回はご迷惑になることも考え、お名前は出しませんが大変参考になりました。
■追加生産してみる
ゲームマーケットで購入できなかった方や、
参加できなかった方の意見を聞いてみたくなり、
またまた少部数ですが、追加生産してみました。
当初は自分で通販することも考えましたが、
最終的には名古屋のバネスト様にお願いすることになりました。
■コンポーネントの変更を検討してみる
初版のコンポーネントは大変好評でしたが、どうしてもコストがかかります。
チップなどのコンポーネントの一部を変更することや、
簡略化して小型化することを再考しています。
■別のゲームのアイデア出しをする
新作が形になれば、『傾国-KEIKOU-』の再版時期を延ばすこともできるし、
場合によっては、同時にリリースできるのではないかと思い、
いくつかのゲームを検討しました。
結果的には新作としてまとまることはありませんでしたが、
『傾国-KEIKOU-』のコンポーネントを使った追加ルールとして活かされています。
検討を進めているこの時期に、予想外の出来事もありました。
専門誌『ボードゲームナビ』でのレビュー掲載です。
ゲームマーケット前にもご紹介いただいた
WEBラジオ『ボードゲーム研究室!』の皆さんによる
同人ゲームの新作レビューに加えていただけたことは大きな励みになりました。
また、このブログのアクセス数も、
制作ノートや手づくり制作の過程を紹介するうちに上がり、
Twitterなどで応援していただいたことも大きな支えとなりました。
もちろん不安もありました。
『傾国-KEIKOU-』は、がんばって手づくりで制作したから話題になったけど、
印刷所で制作したら、他のゲームに埋もれてしまう。
という意見もいただいていたからです。
・・・あぁ、耳がイタイですねぇ^^
最後はやっぱり第2版を制作してみたいという気持ちが勝ちました。
2月の中旬に印刷用のテンプレートを取り寄せ、
第2版に向けての具体的な打ち合わせを進めることになりました。
第2版では、いくつかデザイン変更をしています。
その多くは実際に『傾国-KEIKOU-』を遊んでいただいた方の意見や、
遊んでいるプレイヤーの動きを見て改良したものです。
次回はそんな第2版のコンポーネントの変更点について紹介してみたいと思います。
つづく
天道是か非か [・制作ノート]
「天道是か非か」
古代中国の歴史書『史記』の著者、司馬遷が、
その作品のなかで己の感慨を込めたとされる言葉です。
司馬遷に自分を重ねるのは、あまりにも恐れ多いことですが、
自分の作った作品が、世に出ることなく消えるのが天のさだめなら、
それでいいのか?このままでいいのか?
という気持ちから『傾国-KEIKOKU-』はうまれました。
もう一度天に問うのであれば、
またその評価を人に託すのであれば、
自分で出来る最大限のことを作品で試してみよう。
そんな気持ちで続けてきた試行錯誤の記録が、この制作ノートです。
作品の出来が良ければ、問題ない。
そう考える方もいるとは思いますが、
その作品を知ってもらうために宣伝があり、
その作品を理解してもらうためにマニュアルがあります。
また、テストプレイなどで意見を聞き、
作品を磨き上げることも大切なことでしょう。
今回試みたことは失敗したものも含め、
無駄はありませんでした。
ゲームがどんな形でうまれるのか、
人それぞれの経緯があるとは思いますが、
何かの参考になれば幸いです。
RYO
古代中国の歴史書『史記』の著者、司馬遷が、
その作品のなかで己の感慨を込めたとされる言葉です。
司馬遷に自分を重ねるのは、あまりにも恐れ多いことですが、
自分の作った作品が、世に出ることなく消えるのが天のさだめなら、
それでいいのか?このままでいいのか?
という気持ちから『傾国-KEIKOKU-』はうまれました。
もう一度天に問うのであれば、
またその評価を人に託すのであれば、
自分で出来る最大限のことを作品で試してみよう。
そんな気持ちで続けてきた試行錯誤の記録が、この制作ノートです。
作品の出来が良ければ、問題ない。
そう考える方もいるとは思いますが、
その作品を知ってもらうために宣伝があり、
その作品を理解してもらうためにマニュアルがあります。
また、テストプレイなどで意見を聞き、
作品を磨き上げることも大切なことでしょう。
今回試みたことは失敗したものも含め、
無駄はありませんでした。
ゲームがどんな形でうまれるのか、
人それぞれの経緯があるとは思いますが、
何かの参考になれば幸いです。
RYO
変わらなかったコンセプト [・制作ノート]
ここまでの制作ノートで述べたように、
特典用カードゲームの企画からスタートした『傾国-KEIKOKU-』は、
いくつかの段階を経て、現在の仕様になりました。
しかし、ゲームの基本コンセプトは変わらずにいます。
シンプルなルールで深い心理戦を楽しめる2人用のゲーム
運要素は極力減らし、カードに特殊効果を盛り込まない(傾国はのぞく)
弱者を心理的に追い込むが、そこに面白さを感じさせ、
強者の支配欲、征服欲を満たすが、油断を生じさせるゲームバランス
参考にしたゲームは、
『手本引き』『Eカード』『バトルライン』『グースカパースカ』。
手持ちのカード6枚というのは『手本引き』からきています。
『Eカード』のような心理戦ができるものを目標とし、
『バトルライン』のように数字だけの駆け引きができないか検討しています。
また、カードとチップの構成は『グースカパースカ』からヒントをいただきました。
ボツになったプロトタイプは、コストを切り詰めるために、
カード12枚(6×2)、チップ12枚(6×2)のみの仕様でしたが、
ルールにもいくつかの問題点がありました。
・ゲームに重みがない
・点数計算が面倒
・1ゲームが短い
・引き分けがある
・逆転の要素が少ない
特典物ということもあり、ルールの練り込みをしないまま企画は進み、
最終的にコストの問題でボツになってしまいますが、
後日、自分でゲームを制作することを決めてから、
その問題点の修正に取り組むことになりました。
最初に作ったのはボードでした。
しっかりとしたボードを用意することで、対戦するための舞台が出来、
期待感や緊張感を高めることを狙っています。
また、ボードの周辺部に点数計算用のポイントを入れることで、
自分と相手の点数を分かりやすく表示しています。
1ゲームの短さは、ロングゲームを考案することによって解決しますが、
このボードを制作してから思いついたことです。
ボードのイメージはバックギャモンを参考にしています。
現代のものより、盤すごろくと呼ばれていた時代のものや、
中東などの象嵌細工のものがメインになりますが。
引き分けに関しては、勅令チップを考案することで解決しましたが、
名称をどうするかでだいぶ悩みました。
当初は玉璽をイメージしたものを制作しましたが、
時代背景から微妙にズレることもあり、変更しています。
『和氏の璧チップ』『天命チップ』『覇者チップ』などの別案もありましたが、
最後は自分の好みで選びました。
逆転要素として、潜伏者カードを考案しています。
手持ちのカードが1枚なくなることに加え、
正体の分からないカードを使えるという選択肢は、
ゲームに予想以上の深みを与えることとなりました。
最初は1ターン目から使用できるルールでしたが、
ゲーム会に持ち込んだところ、
半数近くのプレイヤーが1ターン目に潜伏者カードを使用してしまったため、
3ターン目以降に使用するという制約を設けました。
結果的に“潜伏”するイメージにも合致しましたね。
プロトタイプから改修した段階で、
『傾国-KEIKOKU-』としての仕様はほぼ確定していましたが、
テストプレイを繰り返したおかげで、
プレイアビリティや、ゲームバランスを向上させることができました。
ただ、提案いただいたことでも、意図的に反映させなかったものもあります。
・拡張カードの増設
・ボードへの文字表記
・先手チップ
・ロングゲームのバランス
拡張カードを用意すれば、ゲームの幅も広がるのかもしれませんが、
同時にルールも複雑になることから採用しませんでした。
『第1ターン』『第2ターン』『潜伏者カード使用可能』などの文字表記があれば、
最初のプレイには有効なのでしょうが、後日じゃまになることと、
試作の段階で文字を入れたものが子供にも不評だったこともあり、
ビジュアル重視のボードのままとなりました。
ボードのステージ部分をチェック柄にしましたが、
先手後手が交互に変わることから、先手チップが欲しいという提案もありました。
しかし、実際にそういったチップを用意しても、
・・・ゲームに集中すると使うの忘れちゃうんですよね^^。
ロングゲームのバランスについてはかなり悩みました。
バランスを優先するなら、バリエーションルールで用意したものの方が上ですが、
モチーフにしている春秋戦国時代の世界観や、
基本コンセプトを優先し、現在のルールに決めています。
ゲームマーケット後、購入していただいた方の感想をいくつか聞かせていただきました。
皆さん楽しんでいただけているようで、なによりです^^。
『傾国-KEIKOKU-』は短時間に手軽に遊べるボードゲームですが、
裏読みをしていくと、がっつり疲れるゲームでもあります。
運要素は少なく、いやらしい数字のせめぎ合いが繰り返され、
負ければ確実に不利になり、じわじわと追い詰められる展開が待っています。
逆転するには相手の裏を読み、プレッシャーをはねのける度胸が必要でしょう。
強者の驕りを叩き潰し、魂を砕くような逆転劇は可能だろうか・・・!?
そんなハードボイルドなセリフをつぶやきながらプレイするもよし。
え〜!マジィ????
わたしが勝ったらクリスマスにぜったいバック買ってねっ!!!!
え?もし負けたら???
ん〜、どうしようかなぁ〜?(微笑
・・・・そんな真の傾国プレイを楽しむもよし。
作者の思惑と違った楽しみ方も見つけていただけたらと思います^^。
さて、制作ノートもいよいよ次で最終回。
最後は春秋戦国時代をモチーフにしたゲームらしく、
司馬遷の『史記』から言葉をいただいて終わりにしたいと思います。
「天道是が非か」
それではまた次回!!
マニュアルのできるまで [・制作ノート]
せっかく面白いゲームがあっても、
マニュアルがなければ遊び方がわかりません。
マニュアル作りはゲーム制作の中で、1、2を争う重要な作業だと思います。
『傾国-KEIKOKU-』もかなり入念にマニュアル作りをしたつもりですが、
いろいろご質問、ご指摘をいただきました。
本業でもマニュアルのデザインをしてきましたが、何度やっても大変ですね。
しかも、今回は文面も自分で考えなければなりません。
残っていた資料の画像を交えながら、マニュアル制作の過程を順に見ていきましょう。
■台割&レイアウト案
マニュアル制作の順番は、人それぞれだと思いますが、
『傾国-KEIKOKU-』では台割から進めています。
A5サイズで4ページ。文字は横組、左開き。
文字組は1ページに2段組みを想定しています。
A5サイズに1段組みで文字をレイアウトすると、文章は読みにくく、
また、行替えした場合に余白ができ、無駄なスペースが多くなりやすいので、
2段組みにするのがおすすめです(例外もあります)。
この段階で、カードやチップの名称なども決めています。
説明文を書く時に、名称があやふやだと、あとで大変です^^。
プレイ開始時の全体図は、なるべく大きくレイアウトしたいと考えていました。
写真いっぱつ撮りでは分かりにくいので、
面倒ですが、それぞれパーツごとにキリヌキ画像で用意することを、
この段階で決めています。
それぞれの説明文が入るスペースなども、ざっくりと考慮していますね。
ラフの段階でそういったことを決めておけると、
実際の作業がスムーズに進みます。
ところどころ表組や、画像を盛り込んだプレイイメージをレイアウトしたかったので、
どれくらいのスペースが必要なのか、ラフ描きしていますね。
実際にレイアウトしてみると、収まりきらないことも多いですが、
全体のイメージを整理するためにも、
こういった作業はおろそかにしない方がいいでしょう。
■原稿の整理
台割といっしょに、説明文の原稿も同時に進めています。
レイアウトのなかにどれくらいの文字が入るのか考慮しながら、
文章量を調整できればいいのですが、なかなか難しいですね。
実際は思いつくままに書いたものを、削る作業になりました。
レイアウトに流し込む前の原稿は、
かなり荒削りでミスも多いものでしたが、
あとで調整することを前提に進めています。
マニュアルは全体の流れが重要なので、
すべてレイアウトしたラフを見ながら修正を加えるのが、
一番間違えがない方法だと思います。
■レイアウトラフ
今回はイラストレーターで制作しています。
台割とそれぞれのイメージラフをもとに、
実際の寸法に落とし込んでいきます。
何度か修正を加えながら、イメージに近づけていくのですが、
実作業をしていくうちに新しいアイデアを取り入れることも。
取りあえず、自分でひととおり読んで、
問題がないかを確認したうえで、第3者に読んでもらうことになります。
■初期のマニュアル
レイアウトラフの段階から、すでに何度か修正を加えていますが、
この段階でいろいろな方にご意見をいただいています。
全体のイメージは実際のマニュアルに近いですが、
今見るとかなり読みにくいですね。
・丁寧に説明しようとして、逆に分かりにくい文章
・用語にはカッコをつけているが、文章の流れが悪い
・需要な部分に色を入れたものの、多すぎてチカチカする
・用語集も本文と重複してしまい、混乱する
・全体的に文字量が多く、読む気がしない
・出だしのストーリーが意味不明
など、残念ながら否定的な意見を多くいただくことになりました。・・・トホホ。
ここからさらに修正を加えていきますが、以下の点を注意しながら進めています。
・できるだけ文字数を減らし、読みやすい行間で文字も大きくする。
・文字に色を使いすぎない。
・初心者に分かりづらい専門用語は極力控える。
・ひとつのコンテンツをなるべく短くする。
・不要な作者の思い入れはなるべく盛り込まない。
■再調整されたマニュアル
『傾国-KEIKOKU-』の内容を、通常のゲームとロングゲームに分けたのも、この時期です。
ルールを読んで、まず短いゲームを何度か楽しみ、
慣れてからロングゲームをプレイしてもらう方が、
初心者にも分かりやすいと判断しました。
■ネットへの公開
早い段階から、マニュアルをネットで公開することを予定していました。
初参加で知名度のない『傾国-KEIKOKU-』の内容を知ってもらうには、
マニュアルの公開が不可欠。
また、先行して部分的な内容を公開し、
ブログの記事にするのもいい方法かもしれません。
実際にマニュアルの公開で、興味を持っていただいた方もいらっしゃいますし、
なによりマニュアルの不備や、疑問点を指摘してもらえたことは大きな収穫でした。
すでにマニュアルをプリントした後でしたが、
ゲームマーケット当日には、マニュアルの補足をまとめたペラ紙を用意することができたし、
Q&Aコーナーを用意することで、ゲームの疑問点や分かりにくい部分を、
画像付きで説明することができました。
■修正を反映したマニュアル
ネットで指摘された部分や、レイアウトを再調整した修正版です。
やはり修正したものの方が読みやすいですね。
後日、マニュアルのコーナーにも掲示しますが、
なにか不備があれば対応しますので、お手数ですがご連絡ください。
■インスト&リプレイ動画
これだけ試行錯誤を繰り返しても、
動画の力に太刀打ちできないと感じることもあります。
ゲームマーケットには間に合いませんでしたが、
『傾国-KEIKOKU-』のインスト動画も用意してみました。
急造品なのでイマイチな出来ですが、
それでも作った方が良いと思います。
やはり動く映像と音声は、頭に入りやすいですよ。
一度動画でルールを覚えれば、マニュアルも一気に読みやすくなりますから^^。
さて、制作ノートでは『傾国-KEIKOKU-』を作るきっかけから、
制作での試行錯誤を中心に書いてきましたが、
どういうゲームに影響を受け、どんなゲームにしたかったのか、など、
肝心の『傾国-KEIKOKU-』について語っていませんでしたね。
次回はゲームとして『傾国-KEIKOKU-』が目指したことをまとめたいと思います。
予定よりもかなり長くなってしまった制作ノートもあと少して終わりです。
もうしばらくおつき合いください^^。
マニュアルがなければ遊び方がわかりません。
マニュアル作りはゲーム制作の中で、1、2を争う重要な作業だと思います。
『傾国-KEIKOKU-』もかなり入念にマニュアル作りをしたつもりですが、
いろいろご質問、ご指摘をいただきました。
本業でもマニュアルのデザインをしてきましたが、何度やっても大変ですね。
しかも、今回は文面も自分で考えなければなりません。
残っていた資料の画像を交えながら、マニュアル制作の過程を順に見ていきましょう。
■台割&レイアウト案
マニュアル制作の順番は、人それぞれだと思いますが、
『傾国-KEIKOKU-』では台割から進めています。
A5サイズで4ページ。文字は横組、左開き。
文字組は1ページに2段組みを想定しています。
A5サイズに1段組みで文字をレイアウトすると、文章は読みにくく、
また、行替えした場合に余白ができ、無駄なスペースが多くなりやすいので、
2段組みにするのがおすすめです(例外もあります)。
この段階で、カードやチップの名称なども決めています。
説明文を書く時に、名称があやふやだと、あとで大変です^^。
プレイ開始時の全体図は、なるべく大きくレイアウトしたいと考えていました。
写真いっぱつ撮りでは分かりにくいので、
面倒ですが、それぞれパーツごとにキリヌキ画像で用意することを、
この段階で決めています。
それぞれの説明文が入るスペースなども、ざっくりと考慮していますね。
ラフの段階でそういったことを決めておけると、
実際の作業がスムーズに進みます。
ところどころ表組や、画像を盛り込んだプレイイメージをレイアウトしたかったので、
どれくらいのスペースが必要なのか、ラフ描きしていますね。
実際にレイアウトしてみると、収まりきらないことも多いですが、
全体のイメージを整理するためにも、
こういった作業はおろそかにしない方がいいでしょう。
■原稿の整理
台割といっしょに、説明文の原稿も同時に進めています。
レイアウトのなかにどれくらいの文字が入るのか考慮しながら、
文章量を調整できればいいのですが、なかなか難しいですね。
実際は思いつくままに書いたものを、削る作業になりました。
レイアウトに流し込む前の原稿は、
かなり荒削りでミスも多いものでしたが、
あとで調整することを前提に進めています。
マニュアルは全体の流れが重要なので、
すべてレイアウトしたラフを見ながら修正を加えるのが、
一番間違えがない方法だと思います。
■レイアウトラフ
今回はイラストレーターで制作しています。
台割とそれぞれのイメージラフをもとに、
実際の寸法に落とし込んでいきます。
何度か修正を加えながら、イメージに近づけていくのですが、
実作業をしていくうちに新しいアイデアを取り入れることも。
取りあえず、自分でひととおり読んで、
問題がないかを確認したうえで、第3者に読んでもらうことになります。
■初期のマニュアル
レイアウトラフの段階から、すでに何度か修正を加えていますが、
この段階でいろいろな方にご意見をいただいています。
全体のイメージは実際のマニュアルに近いですが、
今見るとかなり読みにくいですね。
・丁寧に説明しようとして、逆に分かりにくい文章
・用語にはカッコをつけているが、文章の流れが悪い
・需要な部分に色を入れたものの、多すぎてチカチカする
・用語集も本文と重複してしまい、混乱する
・全体的に文字量が多く、読む気がしない
・出だしのストーリーが意味不明
など、残念ながら否定的な意見を多くいただくことになりました。・・・トホホ。
ここからさらに修正を加えていきますが、以下の点を注意しながら進めています。
・できるだけ文字数を減らし、読みやすい行間で文字も大きくする。
・文字に色を使いすぎない。
・初心者に分かりづらい専門用語は極力控える。
・ひとつのコンテンツをなるべく短くする。
・不要な作者の思い入れはなるべく盛り込まない。
■再調整されたマニュアル
『傾国-KEIKOKU-』の内容を、通常のゲームとロングゲームに分けたのも、この時期です。
ルールを読んで、まず短いゲームを何度か楽しみ、
慣れてからロングゲームをプレイしてもらう方が、
初心者にも分かりやすいと判断しました。
■ネットへの公開
早い段階から、マニュアルをネットで公開することを予定していました。
初参加で知名度のない『傾国-KEIKOKU-』の内容を知ってもらうには、
マニュアルの公開が不可欠。
また、先行して部分的な内容を公開し、
ブログの記事にするのもいい方法かもしれません。
実際にマニュアルの公開で、興味を持っていただいた方もいらっしゃいますし、
なによりマニュアルの不備や、疑問点を指摘してもらえたことは大きな収穫でした。
すでにマニュアルをプリントした後でしたが、
ゲームマーケット当日には、マニュアルの補足をまとめたペラ紙を用意することができたし、
Q&Aコーナーを用意することで、ゲームの疑問点や分かりにくい部分を、
画像付きで説明することができました。
■修正を反映したマニュアル
ネットで指摘された部分や、レイアウトを再調整した修正版です。
やはり修正したものの方が読みやすいですね。
後日、マニュアルのコーナーにも掲示しますが、
なにか不備があれば対応しますので、お手数ですがご連絡ください。
■インスト&リプレイ動画
これだけ試行錯誤を繰り返しても、
動画の力に太刀打ちできないと感じることもあります。
ゲームマーケットには間に合いませんでしたが、
『傾国-KEIKOKU-』のインスト動画も用意してみました。
急造品なのでイマイチな出来ですが、
それでも作った方が良いと思います。
やはり動く映像と音声は、頭に入りやすいですよ。
一度動画でルールを覚えれば、マニュアルも一気に読みやすくなりますから^^。
さて、制作ノートでは『傾国-KEIKOKU-』を作るきっかけから、
制作での試行錯誤を中心に書いてきましたが、
どういうゲームに影響を受け、どんなゲームにしたかったのか、など、
肝心の『傾国-KEIKOKU-』について語っていませんでしたね。
次回はゲームとして『傾国-KEIKOKU-』が目指したことをまとめたいと思います。
予定よりもかなり長くなってしまった制作ノートもあと少して終わりです。
もうしばらくおつき合いください^^。
宣伝・告知でやれること [・制作ノート]
初参加で知名度もない『傾国-KEIKOKU-』を
少しでも知ってもらうためには、
宣伝・告知は重要な要素となりました。
手作業での制作に切り替えてからも特にそれを意識し、
少部数になっても、当初の予定どおり100部販売するつもりでやっています。
まずは実際にチャレンジしたことから上げてみましょう。
■ブログ
今見ていただいている『傾国ブログ』ですね。
ここを立ち上げるまで、ブログをやったことがなく、
完全に見よう見まねで始めました。
なにも考えず、無料のso-netブログを選びましたが、
使いづらく別の選択肢があったかもしれません。
それでも少しずつ使い方を覚え、だいぶマシになりました。
ブログは情報発信の拠点として考えており、
ゲームマーケットまで、なるべく更新するようにしていました。
いくつかのコンテンツに分けて投稿することを事前に計画しています。
・ゲーム内容
・制作日記
・動画
・ゲームマーケット情報
・マニュアル
・問い合わせ先
・他の作品のレビュー
・Q&A(FAQ)
などなど、他の作品のHPやブログを参考にしながら、項目を決めるとよいでしょう。
『傾国ブログ』では、レビュー以外は実践しています。
知名度のない商品を買っていただくには、かなりの努力が必要です。
興味を持っていただいた方に、少しでも作品の面白さが伝わるように、
できることはなんでもやってみましょう。
ブログは興味をもっていただいた方が読むもの。
実際にプレイしていなくても、ゲームの内容を理解してもらい、
期待を膨らませてもらえれば成功です。
ブログの記事を書く時に注意した点がいくつかあります。
・文章はわかりやすく、長くしない
・なるべく画像を入れる
・継続して読んでもらえる項目を作る
・できるだけ毎日更新する
・質問などに迅速に対応する
・背伸びをせず、自分の言葉で書く
とはいえ、始める前からハードルを上げすぎてしまうのも考えもの。
どんな形でもいいので、はじめて見るのが肝心かもしれません。
■動画
最近はビデオカメラ以外でも手軽に動画を撮影することが可能となり、
撮影した動画の編集もPCとソフトがあれば手軽にできます。
劇場映画では、細かな内容には触れずにイメージだけを伝え、
期待感を煽る予告編、ティザーを制作することがあります。
自分自身に映像編集のスキルがあったので、
早い段階から『傾国-KEIKOKU-』のティザー動画を制作していました。
もともとは導入したばかりのFinalCutPro Xの使い方を覚えるため、
また、自分自身のモチベーションを上げるために編集したものでしたが、
ゲームマーケットに参加することを決めたこともあり、
告知合戦の戦陣を切るかたちで一般公開となりました。
ニコニコ動画とyoutubeでも同時公開しています。
当初の予定では、ゲームマーケットの2週間前には、
インスト動画と、リプレイ動画を公開するはずでしたが、
本業が忙しくなってしまい時間が取れず断念。
ゲームマーケット後の3連休に間に合わせるかたちで、
インスト動画のみ急造することなりました。
仕事が終わった後、深夜2時過ぎに撮影を始めたためテンションが低く、
インストの段取りもその場で考えているので言葉にキレがありませんね。
自分でいうのもなんですがイマイチです(笑)。
編集でそれなりにまとめていますが、時間があればやり直したいところです。
この動画を再編集して、ここまで修正できる!!というのもやってみたいところ^^。
今回のゲームマーケットではUstを活用した宣伝やリプレイがたくさんありました。
10分を超える動画が多く、未編集のものがほとんどでした。
興味のあるゲーマー向けであれば問題ないのですが、
一般向けとしては、無駄な間を切り詰めて5分以内に編集したものを
公開できるのが望ましいと感じました。
長くなるものは、コンテンツごとに分けてもいいでしょう。
■公式HPへの告知
一番宣伝効果が見込めるのは、やはりゲームマーケットの公式HPでしょう。
・・・が、これが凄まじく扱いづらい(苦笑)
はじめて投稿しようとした時は、あまりのやりづらさに挫折しました。
結局、メールで問い合わせをして、数日後にようやく告知することができましたが、
もう少しどうにからないものかと。
画像のアップロードもやりにくく、解像度を抑えないといけません。
画像を大きく表示するには解像度を落とすことになります。
試行錯誤をして、画像を切り分けてアップロードする方法をとりました。
ちょっと面倒ですが、これなら大きく表示することができます。
うまく使えば、印象的な告知ができるのではないでしょうか。
また、画像のJPG変換ですが、
MacでPhotoshopから変換する場合、そのまま圧縮するのではなく、
一旦書き出した後にプレビューから圧縮した方がきれいに仕上がるようです。
公式HPは新しい記事がどんどん更新されます。
古いものも検索できますが、これまた操作しづらく、分かりづらいです。
できることなら定期的に自分の告知も更新していきましょう。
やはり週末に更新する方が多く、
新しい記事を投稿しても目立たないままトップページから消えることもあります。
熱心な方はこまめにチェックしているはずなので、
個人的には休み明けに投稿するのが狙い目な気もしています。
ゲームマーケットのパンフレットの発売後、
さらに開催日が近づくと、各サークルの更新率が上がるので、
埋もれないように、しっかり告知したいところですね。
■ジャケ写
商品のパッケージはとても重要です。
ジャケット写真、いわゆるジャケ写を用意しておくと、
なんらかの告知をするときに便利です。
立体で表現する場合は、白地ベースがいいでしょう。
これはパッケージ裏面の流用ですが、
ゲームのプレイイメージや、説明文が入ったものもあると、
誰かが気に入って宣伝してくれた時に、使ってもらえる可能性もあります。
自分で出来なかった宣伝・告知方法もあります。
■Ust&Podcastなどの配信
Ustによる配信については、効果はあるものの、
個人的に動画を作れることもあり、考慮しませんでした。
ただ、そういったスキルや機材がなくても、
有志で集まって配信するケースもあるようなので、
興味があれば参加してみるのも良いかもしれません。
ただ、個人的には生放送のいっぱつ撮りは怖い(笑)
PodcastやWebラジオも増えてきました。
お手本となる番組も多く、これからもチャレンジする方が増えそうですね。
収録のときに、いっしょに盛り上げてくれる相方がマストな気がしたので、
今回は試していませんが、効果的な方法だと思います。
■2ちゃん
無理(笑)
効果的ではあるものの、ハンドリングできません。
不確定要素も多いし、リスクも高いと思うのですが、どうでなんしょう????
■試遊会
ショップのスペースなどを借りて、
事前に試遊会を開催することもあるようですね。
twitterやブログなどで告知すれば、
興味のある方は参加されるのでしょう。
面識のあるサークル同士で、合同開催もいいですね。
正直これはチャレンジしてみたかったのですが、
本業が忙しくなり、時間を確保することができず諦めました。
次回はマニュアル制作について書こうと思います。
ゲームを作るうえで、重要な項目ですね。
どうまとめるか、悩ましいところです^^。
少しでも知ってもらうためには、
宣伝・告知は重要な要素となりました。
手作業での制作に切り替えてからも特にそれを意識し、
少部数になっても、当初の予定どおり100部販売するつもりでやっています。
まずは実際にチャレンジしたことから上げてみましょう。
■ブログ
今見ていただいている『傾国ブログ』ですね。
ここを立ち上げるまで、ブログをやったことがなく、
完全に見よう見まねで始めました。
なにも考えず、無料のso-netブログを選びましたが、
使いづらく別の選択肢があったかもしれません。
それでも少しずつ使い方を覚え、だいぶマシになりました。
ブログは情報発信の拠点として考えており、
ゲームマーケットまで、なるべく更新するようにしていました。
いくつかのコンテンツに分けて投稿することを事前に計画しています。
・ゲーム内容
・制作日記
・動画
・ゲームマーケット情報
・マニュアル
・問い合わせ先
・他の作品のレビュー
・Q&A(FAQ)
などなど、他の作品のHPやブログを参考にしながら、項目を決めるとよいでしょう。
『傾国ブログ』では、レビュー以外は実践しています。
知名度のない商品を買っていただくには、かなりの努力が必要です。
興味を持っていただいた方に、少しでも作品の面白さが伝わるように、
できることはなんでもやってみましょう。
ブログは興味をもっていただいた方が読むもの。
実際にプレイしていなくても、ゲームの内容を理解してもらい、
期待を膨らませてもらえれば成功です。
ブログの記事を書く時に注意した点がいくつかあります。
・文章はわかりやすく、長くしない
・なるべく画像を入れる
・継続して読んでもらえる項目を作る
・できるだけ毎日更新する
・質問などに迅速に対応する
・背伸びをせず、自分の言葉で書く
とはいえ、始める前からハードルを上げすぎてしまうのも考えもの。
どんな形でもいいので、はじめて見るのが肝心かもしれません。
■動画
最近はビデオカメラ以外でも手軽に動画を撮影することが可能となり、
撮影した動画の編集もPCとソフトがあれば手軽にできます。
劇場映画では、細かな内容には触れずにイメージだけを伝え、
期待感を煽る予告編、ティザーを制作することがあります。
自分自身に映像編集のスキルがあったので、
早い段階から『傾国-KEIKOKU-』のティザー動画を制作していました。
もともとは導入したばかりのFinalCutPro Xの使い方を覚えるため、
また、自分自身のモチベーションを上げるために編集したものでしたが、
ゲームマーケットに参加することを決めたこともあり、
告知合戦の戦陣を切るかたちで一般公開となりました。
ニコニコ動画とyoutubeでも同時公開しています。
当初の予定では、ゲームマーケットの2週間前には、
インスト動画と、リプレイ動画を公開するはずでしたが、
本業が忙しくなってしまい時間が取れず断念。
ゲームマーケット後の3連休に間に合わせるかたちで、
インスト動画のみ急造することなりました。
仕事が終わった後、深夜2時過ぎに撮影を始めたためテンションが低く、
インストの段取りもその場で考えているので言葉にキレがありませんね。
自分でいうのもなんですがイマイチです(笑)。
編集でそれなりにまとめていますが、時間があればやり直したいところです。
この動画を再編集して、ここまで修正できる!!というのもやってみたいところ^^。
今回のゲームマーケットではUstを活用した宣伝やリプレイがたくさんありました。
10分を超える動画が多く、未編集のものがほとんどでした。
興味のあるゲーマー向けであれば問題ないのですが、
一般向けとしては、無駄な間を切り詰めて5分以内に編集したものを
公開できるのが望ましいと感じました。
長くなるものは、コンテンツごとに分けてもいいでしょう。
■公式HPへの告知
一番宣伝効果が見込めるのは、やはりゲームマーケットの公式HPでしょう。
・・・が、これが凄まじく扱いづらい(苦笑)
はじめて投稿しようとした時は、あまりのやりづらさに挫折しました。
結局、メールで問い合わせをして、数日後にようやく告知することができましたが、
もう少しどうにからないものかと。
画像のアップロードもやりにくく、解像度を抑えないといけません。
画像を大きく表示するには解像度を落とすことになります。
試行錯誤をして、画像を切り分けてアップロードする方法をとりました。
ちょっと面倒ですが、これなら大きく表示することができます。
うまく使えば、印象的な告知ができるのではないでしょうか。
また、画像のJPG変換ですが、
MacでPhotoshopから変換する場合、そのまま圧縮するのではなく、
一旦書き出した後にプレビューから圧縮した方がきれいに仕上がるようです。
公式HPは新しい記事がどんどん更新されます。
古いものも検索できますが、これまた操作しづらく、分かりづらいです。
できることなら定期的に自分の告知も更新していきましょう。
やはり週末に更新する方が多く、
新しい記事を投稿しても目立たないままトップページから消えることもあります。
熱心な方はこまめにチェックしているはずなので、
個人的には休み明けに投稿するのが狙い目な気もしています。
ゲームマーケットのパンフレットの発売後、
さらに開催日が近づくと、各サークルの更新率が上がるので、
埋もれないように、しっかり告知したいところですね。
■ジャケ写
商品のパッケージはとても重要です。
ジャケット写真、いわゆるジャケ写を用意しておくと、
なんらかの告知をするときに便利です。
立体で表現する場合は、白地ベースがいいでしょう。
これはパッケージ裏面の流用ですが、
ゲームのプレイイメージや、説明文が入ったものもあると、
誰かが気に入って宣伝してくれた時に、使ってもらえる可能性もあります。
自分で出来なかった宣伝・告知方法もあります。
■Ust&Podcastなどの配信
Ustによる配信については、効果はあるものの、
個人的に動画を作れることもあり、考慮しませんでした。
ただ、そういったスキルや機材がなくても、
有志で集まって配信するケースもあるようなので、
興味があれば参加してみるのも良いかもしれません。
ただ、個人的には生放送のいっぱつ撮りは怖い(笑)
PodcastやWebラジオも増えてきました。
お手本となる番組も多く、これからもチャレンジする方が増えそうですね。
収録のときに、いっしょに盛り上げてくれる相方がマストな気がしたので、
今回は試していませんが、効果的な方法だと思います。
■2ちゃん
無理(笑)
効果的ではあるものの、ハンドリングできません。
不確定要素も多いし、リスクも高いと思うのですが、どうでなんしょう????
■試遊会
ショップのスペースなどを借りて、
事前に試遊会を開催することもあるようですね。
twitterやブログなどで告知すれば、
興味のある方は参加されるのでしょう。
面識のあるサークル同士で、合同開催もいいですね。
正直これはチャレンジしてみたかったのですが、
本業が忙しくなり、時間を確保することができず諦めました。
次回はマニュアル制作について書こうと思います。
ゲームを作るうえで、重要な項目ですね。
どうまとめるか、悩ましいところです^^。
手作業での挑戦! [・制作ノート]
少部数とはいえ、ボードゲームを量産するのは大変です。
ゲームマーケットでもこだわりのある手製のコンポーネントを拝見しましたが、
そこにたどり着くまでに、たいへんな努力と試行錯誤が繰り返されたと思います。
今回は『傾国-KEIKOKU-』を手作業で制作することに切り替えてから、
試したことをいくつかご紹介します。
カードやチップ類はもともと印刷にまわせるように
トンボやドブもついた状態で制作していたので、
手作業に移行する際に、面付けを多少手直しするものの、
基本的に流用することができました。
ボードは印刷用につくった台紙をそのまま流用しています。
すでに折り目のついたボードに貼り込むので、それなりのコツがありますが、
それにについては、また別の機会に。
数をこなさなくてはならないので、
カッティングしやすいように工夫しておくと後々作業が楽になります。
一気に刷るのではなく、ここでも試作をすることをおすすめします。
最近はこだわりのある手作り品をメインに扱うフリーマーケットや、
デザインフェスタなどのイベントが多数あります。
9月以降、そういった手作り品の要素を『傾国-KEIKOKU-』に
取り入れられないかと試作を繰り返しています。
キャラカードは試作段階で、
通常の厚みのものと、倍以上の厚みをもたせたものの2タイプを用意しました。
厚いものはカードというよりも札という感じで、
こちらの方が良い意味での手作り感を演出することができると期待していました。
でもテストプレイをお願いする時に両方持ち込み、どちらが良いか質問しましたが、
残念ながら、通常の厚さの方がプレイしやすく、手のなじみが良いという評価。
厚いものは角丸処理ができないこともあり、通常の厚みを採用することになりました。
また、カードの小口は紙の地色が出ないように、
ペンで黒く塗りつぶしていたのですが、
気がつかなかった、気にならないという意見が多く、
実際の製品版ではボツにさせていただきました。トホホ。
赤青の木製コマは既製品を使用しているため、
何かしらの手を加えたかった部材です。
ゴム版画で中国の伝統模様のスタンプを作り、
金色のインクで押せば、オリジナル感が出るのではないか。
名作ボードゲーム『ローゼンケーニッヒ』のイメージで試作してみました。
「・・・レン・・・コン・・・????」
試作品を見た、妻の第一印象を聞きボツ決定です(真顔
(残念ながら試作は上から色を塗ってしまったため、ゴム判の画像のみ)
う〜ん、振り返るとイマイチ地に足がついていないというか、
迷走気味ですね^^。
でも、こういった試みは楽しいです。
もちろん、成功した例もあります。
気に入った外箱の部材が見当たらず、
いっそのこと100均のクリアケースでいいのではないかと思うようになり、
A5サイズのものを試作します。
・・・これが凄まじく評判が悪い。
「ここまでやって、なぜこの外観?」「チープにもほどがある」
「せめて帯ぐらいはつけたら?」「これなら出さない方がいいわw」
「もうひと手間かけたほうがいいんじゃ?」などなど、かなり手厳しい。
その後も試行錯誤を繰り返し、
最終的には化粧箱に黒紙を貼ってもらい、
それに帯状のプリントを巻く仕様で落ち着きました。
店頭にあるボードゲームとは、ちょっと違った雰囲気を出せたのではないでしょうか。
少し開けにくいですが、個人的には気に入っています。
いかがでしょうか?
手に取った方のご意見も知りたいところです。
初参加のため経験値が低く、分からないことだらけでしたが、
手作りでの制作を決断した以降は、
やれることは全部やってみる
という気持ちで、なんでも試すようになりました。
無駄に見えることでも、あとで活きてくるケースもありますしね。
もちろん、本業や家庭をおろそかにしないことが前提ですが(笑)
ゲームマーケットでもこだわりのある手製のコンポーネントを拝見しましたが、
そこにたどり着くまでに、たいへんな努力と試行錯誤が繰り返されたと思います。
今回は『傾国-KEIKOKU-』を手作業で制作することに切り替えてから、
試したことをいくつかご紹介します。
カードやチップ類はもともと印刷にまわせるように
トンボやドブもついた状態で制作していたので、
手作業に移行する際に、面付けを多少手直しするものの、
基本的に流用することができました。
ボードは印刷用につくった台紙をそのまま流用しています。
すでに折り目のついたボードに貼り込むので、それなりのコツがありますが、
それにについては、また別の機会に。
数をこなさなくてはならないので、
カッティングしやすいように工夫しておくと後々作業が楽になります。
一気に刷るのではなく、ここでも試作をすることをおすすめします。
最近はこだわりのある手作り品をメインに扱うフリーマーケットや、
デザインフェスタなどのイベントが多数あります。
9月以降、そういった手作り品の要素を『傾国-KEIKOKU-』に
取り入れられないかと試作を繰り返しています。
キャラカードは試作段階で、
通常の厚みのものと、倍以上の厚みをもたせたものの2タイプを用意しました。
厚いものはカードというよりも札という感じで、
こちらの方が良い意味での手作り感を演出することができると期待していました。
でもテストプレイをお願いする時に両方持ち込み、どちらが良いか質問しましたが、
残念ながら、通常の厚さの方がプレイしやすく、手のなじみが良いという評価。
厚いものは角丸処理ができないこともあり、通常の厚みを採用することになりました。
また、カードの小口は紙の地色が出ないように、
ペンで黒く塗りつぶしていたのですが、
気がつかなかった、気にならないという意見が多く、
実際の製品版ではボツにさせていただきました。トホホ。
赤青の木製コマは既製品を使用しているため、
何かしらの手を加えたかった部材です。
ゴム版画で中国の伝統模様のスタンプを作り、
金色のインクで押せば、オリジナル感が出るのではないか。
名作ボードゲーム『ローゼンケーニッヒ』のイメージで試作してみました。
「・・・レン・・・コン・・・????」
試作品を見た、妻の第一印象を聞きボツ決定です(真顔
(残念ながら試作は上から色を塗ってしまったため、ゴム判の画像のみ)
う〜ん、振り返るとイマイチ地に足がついていないというか、
迷走気味ですね^^。
でも、こういった試みは楽しいです。
もちろん、成功した例もあります。
気に入った外箱の部材が見当たらず、
いっそのこと100均のクリアケースでいいのではないかと思うようになり、
A5サイズのものを試作します。
・・・これが凄まじく評判が悪い。
「ここまでやって、なぜこの外観?」「チープにもほどがある」
「せめて帯ぐらいはつけたら?」「これなら出さない方がいいわw」
「もうひと手間かけたほうがいいんじゃ?」などなど、かなり手厳しい。
その後も試行錯誤を繰り返し、
最終的には化粧箱に黒紙を貼ってもらい、
それに帯状のプリントを巻く仕様で落ち着きました。
店頭にあるボードゲームとは、ちょっと違った雰囲気を出せたのではないでしょうか。
少し開けにくいですが、個人的には気に入っています。
いかがでしょうか?
手に取った方のご意見も知りたいところです。
初参加のため経験値が低く、分からないことだらけでしたが、
手作りでの制作を決断した以降は、
やれることは全部やってみる
という気持ちで、なんでも試すようになりました。
無駄に見えることでも、あとで活きてくるケースもありますしね。
もちろん、本業や家庭をおろそかにしないことが前提ですが(笑)