コンポーネントの変更点 [・制作ノート]
初版は手作業での少部数生産でしたが、もともとは印刷をする予定だったので、
テンプレートに合わせ、多少の手直しをすれば、
第2版としてそのまま入稿できる状態になっていました。
とはいえ、せっかく作り直すのならと、
コンポーネントの仕様の見直しもしています。
いくつかの項目に分けて見てみましょう。
■キャラカードのデザイン変更と進軍チップの配置変更
これについては、以前にも取り上げていますが、
ゲームマーケット後に『傾国-KEIKOKU-』を遊んでもらった感想を反映しています。
また、マニュアルの不備が原因となる場合もありますが、
ボードゲームの場合、作者は意図したかたちでプレイされるとはかぎりません。
そこで初プレイの方に、最低限のルールだけをインストして、遊んでもらう実験をしてみました。
・赤と青のキャラカードが区別しづらい
・賭けた終わったキャラカードや進軍チップをカウントしづらい
・カードの上に進軍チップを乗せると開けづらい
上がってきた感想から、この3点を解消するための変更をしました。
■第2版について
キャラカードのデザイン変更には手間がかかりました。
外側のフレームを太くして、はっきりと赤青の区別がつくように色を入れています。
また、それぞれの陣営ごとにイラストの色調をそろえ、
格闘ゲームの1P-2Pキャラをイメージした配色に直しました。
当初キャラカードの半分だけを修正する予定でしたが、テクスチャーや色バランスの関係で、
結局すべてのキャラカードになんらかの修正を加えることになりました。
進軍チップの配置変更はアイデア出しが送れ、
ルール改訂に踏み切るのはだいぶ後になります。
というのも、すでに配置画像がレイアウトされた化粧箱はすでに印刷入稿は終わっていたからです。
今までどおりのルールでも問題なく遊ぶことができます。
しかし、確実に改訂後の配置の方が遊びやすいので、訂正書を封入することにしました。
変更した甲斐があったと思います。
■化粧箱のデザイン変更
昨年秋の時点で、帯をかけた初版とは別に、
化粧箱のサイズに合わせたものも仕上がっていました。
ただそのままでは初版と第2版との違いがあまりでないので、
いくつか検討案を出してみました。
■色調を変える
毒々しいピンクの配色でインパクトのあるパッケージでしたが、
思い切って背景色を変更してみました。
第2版のキャラカードは赤と青で人物の配色が変わります。
表紙には赤のキャラカードの絵柄を使っていますが、
背景色をピンクにしてしまうと、どうしても色がかぶってしまうため、
ピンクの補色であるグリーンに変更してみました。
個人的にはすごく気に入っていたのですが、
テストプレイを兼ねて、何人かに意見を訊いたところ、
ほぼ全員がピンクの方が良いという回答。
・ピンクの配色はすでに作品のイメージとして定着しているので変更する必要がない
・グリーンは綺麗だけど、怪しさが足りない
・ピンクの方がかわいい
・ピンクの方が目立つ
気にしていた背景色との色かぶりも、あまり気にならないという意見が多く、
女性からの回答も全員ピンクだったこともあり、
初版のイメージを引き継ぐことになりました。
裏面のレイアウトは初版のイメージに合わせて作り直していますが、
再撮影したコンポーネントの進軍チップの配置の仕方が変更されていません。
今回、萬印堂さんの早割キャンペーンを使ったため、
通常よりも入稿日が前倒しになっており、
配置の変更を決定した頃には修正できなくなっていました。
マニュアルはギリギリまで調整できるように別入稿にしていましたが、
思わぬ誤算となってしまいました。
訂正書を封入して対応しています。
■サイズを変える
初版の化粧箱はA5サイズでしたが、
ボードを簡略化することでA6サイズに変更できないかと検討しました。
同時期にリリースされたゲームでもプレイシートという名称で
ボードの代わりに折り畳まれた紙を使用しているケースを見かけたからです。
でも、やはり使いづらいという評判を耳にすることが多く、
逆に『傾国-KEIKOKU-』のボードを気に入っているという声も多かったので、
初版と同じ仕様で進めることになります。
ところが、ここで思わぬ伏兵が飛び込んできます。
萬印堂さんからサンプルとしていただいた木製カードスタンドです。
『傾国-KEIKOKU-』では木製コマを使用しているので相性も良く、
より豪華なコンポーネントになるでしょう。
しかし、残念なことにA5サイズの化粧箱に収まりません。
いっそのこと化粧箱をA4サイズに引き上げることも考えましたが、
コストのことを考えても現実的ではないと判断し、断念ました。
■マニュアルについて
こちらは化粧箱と違い、萬印堂さんには入稿しなかったのでギリギリまで修正を加えることができました。
画像の差し替えや、ルール変更以外には大きな修正はありませんが、
文章の分かりにくい部分を直しています。
ルールを漫画にするアイデアもいただきましたが、
さすがにハードルが高く、興味はあるものの断念しています。
やっぱりひとりで作ると限界がありますねぇ。。。。
■シュリンクするべきか
ゲームマーケットでは同人ゲームでも、
きちんとシュリンクを施したゲームを見かけます。
やはり化粧箱をむき出しにしたものより見栄えがいいですね。
調べてみるとシュリンク用の機材も以前より、
お求めやすい価格になっています。
だけど、どれくらい時間がかかるのだろう?
まったく予想がつきません。
また作業をするとなると、本業が終わってからの深夜作業になるので騒音も気になります。
そんなわけで今回はフィルムに入れることにしました。
A5サイズのシール付きのフタがあるものを使用しましたが、
手間がかかるものの、やはり見栄えが良くなりますね。
時間やコストの問題もありますが、余裕があればおすすめです。
第2版ではコンポーネントの仕様変更に加え、
ブログで追加ルールの公開を行いました。
次回は追加ルールを制作した経緯と、
それぞれのルールについて語りたいと思います。
つづく
テンプレートに合わせ、多少の手直しをすれば、
第2版としてそのまま入稿できる状態になっていました。
とはいえ、せっかく作り直すのならと、
コンポーネントの仕様の見直しもしています。
いくつかの項目に分けて見てみましょう。
■キャラカードのデザイン変更と進軍チップの配置変更
これについては、以前にも取り上げていますが、
ゲームマーケット後に『傾国-KEIKOKU-』を遊んでもらった感想を反映しています。
また、マニュアルの不備が原因となる場合もありますが、
ボードゲームの場合、作者は意図したかたちでプレイされるとはかぎりません。
そこで初プレイの方に、最低限のルールだけをインストして、遊んでもらう実験をしてみました。
・赤と青のキャラカードが区別しづらい
・賭けた終わったキャラカードや進軍チップをカウントしづらい
・カードの上に進軍チップを乗せると開けづらい
上がってきた感想から、この3点を解消するための変更をしました。
■第2版について
キャラカードのデザイン変更には手間がかかりました。
外側のフレームを太くして、はっきりと赤青の区別がつくように色を入れています。
また、それぞれの陣営ごとにイラストの色調をそろえ、
格闘ゲームの1P-2Pキャラをイメージした配色に直しました。
当初キャラカードの半分だけを修正する予定でしたが、テクスチャーや色バランスの関係で、
結局すべてのキャラカードになんらかの修正を加えることになりました。
進軍チップの配置変更はアイデア出しが送れ、
ルール改訂に踏み切るのはだいぶ後になります。
というのも、すでに配置画像がレイアウトされた化粧箱はすでに印刷入稿は終わっていたからです。
今までどおりのルールでも問題なく遊ぶことができます。
しかし、確実に改訂後の配置の方が遊びやすいので、訂正書を封入することにしました。
変更した甲斐があったと思います。
■化粧箱のデザイン変更
昨年秋の時点で、帯をかけた初版とは別に、
化粧箱のサイズに合わせたものも仕上がっていました。
ただそのままでは初版と第2版との違いがあまりでないので、
いくつか検討案を出してみました。
■色調を変える
毒々しいピンクの配色でインパクトのあるパッケージでしたが、
思い切って背景色を変更してみました。
第2版のキャラカードは赤と青で人物の配色が変わります。
表紙には赤のキャラカードの絵柄を使っていますが、
背景色をピンクにしてしまうと、どうしても色がかぶってしまうため、
ピンクの補色であるグリーンに変更してみました。
個人的にはすごく気に入っていたのですが、
テストプレイを兼ねて、何人かに意見を訊いたところ、
ほぼ全員がピンクの方が良いという回答。
・ピンクの配色はすでに作品のイメージとして定着しているので変更する必要がない
・グリーンは綺麗だけど、怪しさが足りない
・ピンクの方がかわいい
・ピンクの方が目立つ
気にしていた背景色との色かぶりも、あまり気にならないという意見が多く、
女性からの回答も全員ピンクだったこともあり、
初版のイメージを引き継ぐことになりました。
裏面のレイアウトは初版のイメージに合わせて作り直していますが、
再撮影したコンポーネントの進軍チップの配置の仕方が変更されていません。
今回、萬印堂さんの早割キャンペーンを使ったため、
通常よりも入稿日が前倒しになっており、
配置の変更を決定した頃には修正できなくなっていました。
マニュアルはギリギリまで調整できるように別入稿にしていましたが、
思わぬ誤算となってしまいました。
訂正書を封入して対応しています。
■サイズを変える
初版の化粧箱はA5サイズでしたが、
ボードを簡略化することでA6サイズに変更できないかと検討しました。
同時期にリリースされたゲームでもプレイシートという名称で
ボードの代わりに折り畳まれた紙を使用しているケースを見かけたからです。
でも、やはり使いづらいという評判を耳にすることが多く、
逆に『傾国-KEIKOKU-』のボードを気に入っているという声も多かったので、
初版と同じ仕様で進めることになります。
ところが、ここで思わぬ伏兵が飛び込んできます。
萬印堂さんからサンプルとしていただいた木製カードスタンドです。
『傾国-KEIKOKU-』では木製コマを使用しているので相性も良く、
より豪華なコンポーネントになるでしょう。
しかし、残念なことにA5サイズの化粧箱に収まりません。
いっそのこと化粧箱をA4サイズに引き上げることも考えましたが、
コストのことを考えても現実的ではないと判断し、断念ました。
■マニュアルについて
こちらは化粧箱と違い、萬印堂さんには入稿しなかったのでギリギリまで修正を加えることができました。
画像の差し替えや、ルール変更以外には大きな修正はありませんが、
文章の分かりにくい部分を直しています。
ルールを漫画にするアイデアもいただきましたが、
さすがにハードルが高く、興味はあるものの断念しています。
やっぱりひとりで作ると限界がありますねぇ。。。。
■シュリンクするべきか
ゲームマーケットでは同人ゲームでも、
きちんとシュリンクを施したゲームを見かけます。
やはり化粧箱をむき出しにしたものより見栄えがいいですね。
調べてみるとシュリンク用の機材も以前より、
お求めやすい価格になっています。
だけど、どれくらい時間がかかるのだろう?
まったく予想がつきません。
また作業をするとなると、本業が終わってからの深夜作業になるので騒音も気になります。
そんなわけで今回はフィルムに入れることにしました。
A5サイズのシール付きのフタがあるものを使用しましたが、
手間がかかるものの、やはり見栄えが良くなりますね。
時間やコストの問題もありますが、余裕があればおすすめです。
第2版ではコンポーネントの仕様変更に加え、
ブログで追加ルールの公開を行いました。
次回は追加ルールを制作した経緯と、
それぞれのルールについて語りたいと思います。
つづく
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