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自分なりのベストな決断 [・制作ノート]

制作活動を進めていた7月、
親族がたまたま受けた検査で病巣が見つかります。
まだ初期段階だったこともあり、急遽手術することとなりました。

予定がずれ込み8月の中旬、手術は成功に終わりますが、
高齢のため術後の回復に時間がかかることが予想されます。

退院したのが8月の後半。

はたしてこのまま順調に回復してくれるのか。

2ヶ月後のことなど誰にもわかりません・・・。




萬印堂さんの早割キャンペーン適応期限ぎりぎりまで悩みましたが、
手作業での制作に切り替えることに決断しました。

もしものことがあった場合、
イベントに参加できないまま大量の在庫を抱えるのは、
知名度のない初参加の身では厳しいと判断しました。
本業も忙しくなる時期なので、無理はできません。

また、手作業で制作したものでも、
評判が良ければ再版する機会がある、という思いもありました。



おかげさまで『傾国-KEIKOKU-』は少部数ですが、
ゲームマーケットで無事完売するが出来、
遊んだ感想や、再版の要望をいただくことができました。

今後の活動はまだ未定ですが、ありがたいかぎりです。



退院後の親族も少しずつですが回復し、
無事に日常生活を取り戻すことができました。



やっぱり思い切って、100部刷ればよかったんじゃ?

100部刷ってたら、もっと感想が聞けたんじゃ?

完売は無理でも、それなりの数を世に出せたんじゃ?


・・・などという思いが、なくもなくなくないですが(どっちだ!

今回の件に関しては、自分なりにベストな決断ができたと思っています。




親族の件に関しては、伏せたままにしようとも思いましたが、
ゲームマーケット直前に、同じような葛藤をされた方がいることを知り、
自分だけではなく、誰の身にも起こりうることだと思い直し、
今後のために記載することにしました。

まわりにいる親しい方ばかりではなく、
自分自身も怪我や病気、事故などのトラブルにあう可能性があるということです。

常にとはいいませんが、
このことを考慮し、頭の片隅にとどめることをおすすめします。

何かあった時、心構えがちがうはずです。




SOKOmain_RGB.jpg

さて、手作業での制作を選んだからには、
まずは部材を取り寄せなくてはなりません。

見積をいただいてからご無沙汰してしまった萬印堂さんに連絡をとりつつ、
作業の準備に取りかかります。



この先には印刷所任せでは味わえない
楽しさと苦労が待ち受けているのですが、


続きはまた次回・・・




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いくつ刷るべきか・・・ [・制作ノート]

後々ボードゲームを制作している方からお話をうかがう機会があり、
制作部数についてや、印刷所えらびについて、質問させていただきましたが、
皆さんこの点には苦心しているようですね。


単価を下げるために部数を増やす。

安く印刷してくれるところを探す。

自分でプリントして作る。

既製品を流用&改造する。


それそれの方法がありますが、
コストを考えながら制作するのは本当に難しいですね。







自分なりに調整はしたものの、
最低100部作って売らないと採算が合わない。

しかも、初参加で、知名度もなく、業界のつながりもない。

ゲーム会でテストプレイをお願いし、
それなりに好評をいただいているものの、
実際に買ってもらえるものなのか。

ゲームマーケット2012春の来場者数は3700人。
100部売るためには37人にひとりが、
自分のゲームを買わないと完売しないという計算。

大量に売れ残ったらどうしよう。

後日、委託販売という手もあるようだが、
売るだけで赤字にならないか。



・・・不安要素を上げ出したらきりがないですね(笑)






8月の中旬以降、この不安を解消するため、
調べて何とかなることは、ひととおりやってみました。



まず、印刷所に関して。
こちらは前にも述べたように、カードだけなら選択肢もたくさんありますが、
チップや折り畳めるボードをお願いするとなると、なかなか難しいですね。

実際、別の印刷所に萬印堂さんのチップとボードを見せたところ、
このクオリテイのものを、小ロットで価格を抑えるのは無理!!
という回答をいただいています。
児童誌のふろく程度のものなら、用意できると言われるものの、
実際のサンプルを拝見しないまま交渉終了。


続いて、委託販売。
通販も含め、これは基本7掛けになるようです。
1000円の商品の場合、300円がお店の取り分になります。

取り扱いの基準はお店ごとに違いはありますが、
二次創作系、エロ要素が強いもの、他者を貶めるものなどはNG。
当然、グレーゾーン(笑)もありますが、
トラブルになる場合は、店頭から下げられることになるみたいです。

お店によっては、ゲームの内容を吟味して、
取り扱いを決めるところもあります。



この辺のことは鵜呑みにせず、
気になる場合は自分で確認し、問い合わせてください(絶対!。

結果的には、100部印刷するべきか
決断する決め手にはならなかったものの、
よい経験になりました。





A5表紙.jpg

この時期、どういう結果になってもいいように、
外箱のデザインだけは進めています。

サイズはA5で画像にはありませんが、側面もデザイン済み。
この辺は本業に近いのでデザインするのが楽ですね^^。

8月の下旬には、台紙さえ確定すれば微調整をして、
いつでも入稿できる状態になっていました。




もう一方で、部材だけ調達して、全部手作業で制作することも検討しています。

職場にはレーザープリンターがあり、カッターや定規など、
制作に必要な道具はほとんど揃っています。

テストプレイ用のボードやチップも、これまでに何タイプか作っており、
だいぶコツをつかんだところです。

ただ、コスト的にはすごく抑えられますが、制作に手間と時間がかかり、
当然、大量生産することはできず、がんばっても30個が限界。




結局、結論が出ないまま、
ゲームマーケットの出展申し込みだけ、進めることになります。




そして、9月に入り、
部数を減らし、手作業で制作することに決断します。




決断の理由は、親族の入院と手術です。





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見積と試作を繰り返す [・制作ノート]

『傾国-KEIKOKU-』のプロトタイプは予算の関係でお蔵入りしました。

カード12枚、チップ12枚だけのゲームでしたが、
特典物とはいえ、実際にこれを生産するとなると、
印刷代のほかに、PP代、型抜きをするための代金、
さらにマニュアルや外箱、シュリンクなどが加わり、
予算内に収まらない金額になってしまいました。

本業のデザインの現場ではよくあることなのですが、
やっぱり悔しいですね。。。。




ゲーム会に持ちこむ少し前、
7月の終わり頃から印刷所探しをしています。

カードのみで構成されたゲームなら選択肢はけっこうありますが、
ボードやチップの印刷もお願いするとなると、
やはり萬印堂さんが候補として上がってきます。

制作上のノウハウや抜き型がある印刷所というのはありがたいものです。
さっそく相談会におじゃまして、お話をうかがうことにしました。



1192850_1714223776_149large.jpg

可能であれば、市販のものを組み合わせたもので問題ないので、
ゲームのイメージを伝えられるものを持ち込めると、
打ち合わせがスムーズに進みます。

この頃はまだ外箱とマニュアルは制作しておらず、
ボードも市販のものにカラーコピーを貼り込んだものでしたが、
試作品を用意できたので、お互いに提案を出しやすかったですね。

萬印堂さんから、いくつか検討材料をいただきました。

■カードを規定サイズのものにリサイズする(抜き型があるため)
■木製コマの高さを変える(箱に入りきらないため)
■ボードは四つ折りにしてA5の外箱に収める(規定サイズの台紙があるため)
■オンデマンド印刷で制作

こちらからは、その部分の変更をした状態での、見積書をお願いすることに。

部数は初出展ということもあり50部。
自分の中ではかなり多めの生産数でしたが、
数日後、送られてきた見積を見て驚くことになる。

実際に、ゲーム制作をされている方ならお分かりだと思うが、
50部では基本料金がネックとなり、単価が上がってしまうのだ。





もう一度萬印堂さんに連絡を取りつつ、
同時にコンポーネントを安く仕上げるための修正を検討しました。


IMG_2764.jpg

まず試したのがボードの小型化。
狭いスペースでも遊べるし携帯しやすい。
だが、プレイに支障はないものの遊んでいて面白くない。
ゲームにスケール感が出ないのだ。



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続いてボードをプレイシートにする案。
A3サイズのペラ紙を折り畳んで封入。
これなら箱のサイズもさらに小さくできるし、
大幅なコストダウンが実現できる。

・・・が、実際には折れ目のついたプレイシートは遊びにくく、
見た目も品粗になり、かなりイメージが悪かった。

プレイシートの画像データを
無料でダウンロードできるようにする案もあったが、
自宅でA3サイズをプリントアウトできる環境が限られることや、
コンビニでプリントアウトするにしても手間なことから、ボツにしました。





最終的にチップのサイズを統一することにしました。

ボードはわがままを通して、そのままの仕様です^^。



『傾国-The Rulnous Beauty-』の段階まで、
勅令チップは現在の25mmの円形ではなく、30mmの四角形。

名称も『玉璽(ぎょくじ)チップ』とし、
秦王朝から漢王朝に伝わったとされる印字をモチーフにしたものでした。

これを他のチップと統一することで、基本料の負担を減らすことができるのです。


IMG_3393.jpg

地味ではあるが、かなりのコストダウンになりました。



次に見積にあるもので、シュリンクや梱包といったものを排除し、
部数を思い切って100部に設定することで、だいぶ現実味のある単価になってきました。



さらに萬印堂さんでは入稿時期を早めることで、
減額してもらえる『早割キャンペーン』があります。

これを使えば最大15%の割引をしてもらえるのです。



1192850_1728804294_219large.jpg

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タイトルを『傾国-The Rulnous Beauty-』から
『傾国-KEIKOKU-』に変更した段階で、
そういった修正も反映されています。



いけるか????????

が、ここで冷静になってみると、大きな疑問にぶち当たります。




・・・初参加で100部もさばけるのか?





続きはまた次回。




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テストプレイの日々 [・制作ノート]

キャラカードのイラストも仕上がり、
ゲームとして遊べるようになったものの、
この先を進める上で、確認しなければならない点が2つあります。

そのひとつが・・・


ゲームとして楽しめるものなのか?



プロトタイプの段階から、
関係者のあいだでテストプレイを繰り返し、
『春秋傾国』の段階でも調整はしていたものの、
内輪の人間だけで遊んでいただけなので、
第3者の意見を伺う機会がまったくありませんでした。

8月上旬にはネットで検索し、
都内近郊でテストプレイをしてもらえそうな
ゲーム会をあたるようになります。

ゲーム会でも試作品NGをかかげているところも多く、
事前にメールで確認をしたり、
ブログなどで試作品が遊ばれているのをチェックしてから
参加するようにしています。

知り合いもまったくいない会場で
テストプレイをお願いするのは勇気がいりました。

完全にアウェイな気分で心細かったのですが、
意外にもテストプレイの呼びかけに、
快く参加していただける方が多く、
たくさんの成果を得ることができました。


ゲーム会に参加されている方は、たくさんのゲームに触れていることもあり、
カードやボードの視認性から、ゲームバランスまで、
多くのご指摘をいただいています。





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この頃、タイトルを『傾国-The Rulnous Beauty-』に変更し、
デザインやルールの改正を繰り返すことになりますが、
短期間にブラシュアップできたのは、
ゲーム会で意見を聞けたおかげだと思っています。

テストプレイにつき合っていただいたみなさん、
本当にありがとうございました!!




みなさん慣れているようで、
テストプレイをお願いする上での注意点を教えてもらいました。
印象に残っているものをいくつかあげておきます。

■最低限、ゲームになっているものを持ち込もう

■どういう層に遊んでもらいたいのか決めておく

■だいたいでいいのでプレイ時間を事前に告げる

■ちゃんとゲームのインストが出来るようにしておく

■テストプレイをしすぎると個性がなくなることがある

■もらった意見をそのまま反映するのではなく、一度自分で消化しよう

■ダメ出しされても怒らない(重要

■仕様を変更する時は、作者自身の意志で決断する(他人のせいにしない

■最後に「ありがとうございました」の一言を忘れずに!



8月は普段ゲームをやらない方にも、
テストプレイをしてもらっています。
これは『傾国-KEIKOKU-』を初心者から
気軽にプレイしてもらえるゲームにしたかったからです。

とくにゲームに興味のない女性から、
どういった反応が返ってくるのか気になりましたが、
まったく予定外の意見をいただくことになりました。


イラストがかわいい。


この時点で、差し替える予定だったキャラカードの絵柄を
そのまま正式採用することにしました(笑)。

イラストに関しては、最後の最後まで不安でしたが、
その後も好意的な意見を何度かいただいており、
採用して良かったと感じております。


その他、ゲームマーケットに参加しているサークルの方々や、
ゲーム会以外の場でボードゲームを楽しんでいる友人にも声をかけ、
テストプレイはゲームマーケット参加表明後も続けることになり、
ギリギリまで調整をすることになります。

『傾国-KEIKOKU-』はシンプルなゲームゆえに、
ちょっとした変更でバランスが大きく変わってしまいます。

最終的に公式ルールのほかに、バリエーションルールを2つ用意したのも、
こういった経緯があってのことです。

機会があれば、それぞれのルールで遊んだ感想も
聞かせていただけると今後の参考になりますので、よろしくお願いいたします。






さて、確認しなければならないもうひとつの点があります。

それはズバリ・・・


ゲームを作るのに、いくらお金がかかるのか?


ゲームを作る上で避けられない、かなり現実的な問題です。
これに関しては、また次回。




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イラストの試行錯誤 [・制作ノート]

ボツった企画のイラストは当然使うことができないし、
ゲームの設定も古代中国に変更したため、
キャラカードには新しいイラストが必要になる。

本来ならイラストレーターに発注するところなのだが、
ちゃんとしたゲームになるかわからないし、
無償でお願いするわけにもいかない。

そこで、将来的にゲームのシステムが完成たとき、
イラストレーターに仕事を依頼しやすいように、
とりあえずのイメージビジュアルとして、
自分で絵柄を描くことにした。


IMG_3463.jpg

絵柄のイメージは剪紙(せんし)と呼ばれる中国風の切り絵。

以前にゲームマーケットで購入した『好漢日記』は、
水滸伝の一○八星の絵柄がカードになっています。
制作者の方にお話を伺ったところ、台湾の作家の剪紙を使っているそうです。

剪紙には京劇風のものもあり、ネットで画像を検索しながら資料を集め、
自分なりにアレンジを加えながら、ラフを数点制作してみました。

・・・が、これがまったく雰囲気がでない。

当時のラフ画が見当たらず、晒さずに済みましたが、すごく残念な出来でした。



とりあえずキャラクターのイメージだけでも膨らませようと、
手帳にラフ画を描く日々がしばらく続きます。



GUOH_7.jpg

イラストを描いていると、衣装や髪型をどうするか悩みはじめます。

古代中国の衣装のままだと、かなり地味なものになりそうなので、
それならいっそ、中国を舞台にした歌劇『トゥーランドット』のような
舞台衣装をイメージしたものにしようと資料を探します。


IMG_3461.JPG

こういった美術書や写真集はそれなりの値段がするので、
最初は大きめな図書館で検索すると、良い本と巡り会えるかもしれませんよ。

舞台衣装は自分のなかのイメージに合致して、
キャラクターをデフォルメすることで、
人形劇風のイラストに仕上げることを思いつきました。


7月に入ってから、それまでに描いたラフをもとに6枚のイラストを描きました。


IMG_3466.jpg

この頃になると、タイトルは『春秋傾国』となり、
現在のキャラカードのデザインに近くなりますね。
髪の色や服装もかなりビビットになっています。

人形をイメージしたため、眼に光を入れていません。

もう少し悪人顔にしたくなり、
細部の修正を何度か繰り返すことになります。


ILLUST_165342.jpg

ちらみにこちらが最終版です。
どちらのイラストが好みでしょう?^^




1192850_1714223776_149large.jpg

7月の下旬には『春秋傾国』としてテストプレイを繰り返し、
潜伏者カードや勅令チップ(当時は 玉璽 チップ)のルールが加わっています。


自分なりに遊べるオリジナルゲームが出来たと喜んだわけですが、
さて作ったはいいけれど、これからどうするの????

・・・という話になるのだ^^。







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お蔵入りからの再スタート [・制作ノート]

ゲームマーケットから2週間。

少部数制作の『傾国-KEIKOKU-』も遊んでいただけているようで、
twitterなどで、面白かったという感想をただいております。
ありがとうございます。




『傾国-KEIKOKU-』はもともと、ある商品の特典用に制作したカードゲームでした。

しかし、評判は良かったものの、コストの問題でボツとなり、
お蔵入りしてしまったゲームなのです。

ありがたいことに、そのときの担当さんから、
「リファインして出展してみては?」という言葉をいただき、
試行錯誤をしながら、ここまでやってきた次第です。


当初のプロトタイプは低コストを目指していたこともあり、
キャラカード6枚×2、チップ6枚×2のみの仕様。
ルールは特典用ということもあり、
現在のものに比べると悩みどころの少ないものでした。

プロトタイプで使用していたイラストなどは当然使えません。

システムのみを再利用して新しいゲームを作る。
それなら自分の好きなものを詰め込もう!!

はじめは本当に出展するつもりもなく、
半分気晴らしのつもりでデザインを進めていましたが、
ゲームの舞台を古代中国に変更したあたりから、
すこしずつスイッチが入ってきました。


実際に形になってきたのは、
プロトタイプがボツになってから半年以上過ぎた今年の5月ごろ。



どうせやるならボードを作りたい!!
まず最初にはじめたのはボードのデザインでした。

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最初期のボードのデザインです。
カードのサイズは小さく、花札サイズのものを想定しています。

当時は『愚王寵姫』という仮タイトル。
ルールはプロトタイプのまま、デザインのリニューアルのみ進めていました。

全体のデザインはバックギャモンのボードを意識し、
フリーの素材集やテクスチャーを画像合成して制作しています。




しかし、その後の作業が進まなくなります。

キャラカードのイラストをどうするか、
まったく考えていなかったからです(笑)




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