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フリー素材を使うときの注意点 [■ゲーム制作おぼえがき]

最近は画像素材だけではなく、音源や動画、フォントなど、
フリー素材がたくさんあります。

ひとくちにフリーといっても、完全に著作権を放棄しているものから、
購入者が自由に使ってもよいという許諾を出しているものまで様々です。

『傾国-KEIKOKU-』でも、そういった素材集を活用して、
イラストやデザインを制作しています。

どういったものがあるのか、ちょっとご紹介。



IMG_4010.jpg

こちらは家電量販店などでも購入可能な画像素材集。
パッケージ商品として、PCソフトのコーナー付近でよく売られています。
実写の風景や、金属や繊維などといった
テクスチャーに使うために撮影された素材が多いですね。


IMG_4008.JPG

こちらは書店でも販売されている素材集になります。
収録内容を掲載した書籍の付録のようなかたちでDVDやCDが同梱されています。

最近はこちらのタイプの素材集が流行っているようで、
イラストや文様など、写真以外のバリエーションも豊富です。


こういった素材集も、だいぶ価格が下がり、購入しやすくなりましたが、
かならず確認したい注意点があります。



IMG_4013.jpg

それが『使用許諾』についてです。

パッケージ商品の場合、側面などに小さく、
書籍になっているものは、巻頭か巻末にかならず記載されています。

通常の場合、購入者にかぎってのロイヤリティーフリーで、
同人を含む、販売目的の商品にも使用可能ですが、
なかには『商品のメインとして使用する場合は要相談』というものもあります。

さらには・・・


IMG_4011.JPG

http://www.sozaijiten.com/license/

こちらの素材集のように個人利用のみの許諾で、
『商業利用の際は別請求』というものもあります。

そういうものにかぎって、記載が分かりにくい!!!!

せっかく購入しても使用できない、といったことのないように注意したいところです。
開封してからでは返品できませんからねぇ。。。。



ネットで入手できるフリー素材も、同じように利用規約の記載がどこかにあるはずです。

利用の際は、トラブルにならないように確認しておくとおすすめします。
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イラストを外注するときの注意点 [■ゲーム制作おぼえがき]

前回はデザインを外注する場合の注意点を
ざっくりとですが書かせていただきました。

今回はイラストを発注する際の注意点をいくつか書いておきます。

結局はいいものを作るための
お互いのコミュニケーションということになると思いますが、
スケジュールの管理や、責任の所在については、
発注者側がしっかりと持つように心がけたいですね。





■どういう方に頼むのか

・その作家のテイストで描いてもらうのか
・こちらのイメージするテイストで描いてもらうのか
・ラフを見せてもらえるのか
・作家と直接打ち合わせできるのか
・二次使用、加工をしても問題ないのか
・こちらからイメージラフを提案した方が良いか

どういう方にお願いするのかで変わってくるとは思いますが、
はじめて仕事をする場合、確認したいことまとめてみました。

基本的には、その作家さんのイラストが気に入って発注するのだと思いますが、
実際に打ち合わせてみると、
「いつもとは違うタッチで描いてみたい」
「納期が厳しいからキャラだけなら描かせてもらいます」
「作品の世界観を考えると違うテイストがいいのでは?」
といったように、予定外の提案をされることもあります。

いくつかのタッチを描き分ける作家さんもいるので、
早い段階で発注するイラストのテイストは確認したいところです。

ラフに関しては段階的に、ラフ、線画、着色、仕上げの段階で確認するケースもありますが、
サイズだけ指定して、内容はおまかせになってしまう場合もあります。

そういったことを作家さん本人と打ち合わせできればいいですが、
あいだに第三者(マネージャー、プロダクション、友人など)が入ることもあり、
思いどおりに話が進展しないこともあります。

また、仕上がったイラストを宣伝や販促などに使用する場合、
問題ないか確認しておくと、後々トラブルにならないのでチェックしたいです。

最後のイメージラフについては、本当にケースバイケースです。
発注者側がどういったイラストを欲しがっているか知りたい方や、
時間短縮のため、構図を決めて欲しいというケースもあります。
ただ一方で、そういった制約を嫌がる作家さんのいらっしゃるので、
打ち合わせの流れをみながら調整したいところです。




■発注するイラストの指定

・使用するイラストの寸法&解像度
・どういうレイアウトで使用するのか
・可能なら広めに描いてもらう


印刷の現場もデジタル化が進んでいます、
描いてもらったイラストはスキャニングされデータとして扱われます。
(もちろん、最初からデジタルで仕上げられる場合もあります)
一番注意したいのはデータのサイズ、解像度でしょうか。

イラストを印刷をする場合、
レイアウトのされる実寸×350dpiの解像度があれば問題ありません。
しかし、二次使用として、ポスターやチラシなどに流用する予定があるなら、
できるだけ大きく描いてもらった方がいいでしょう。
ただし、それだけ作業時間がかかるし、デティールの追加が発生することもあるので、
打ち合わせの段階で調整が必要になります。

カード用にほぼ原寸で描いてもらったイラストを、
そのままポスターサイズに流用するのは難しいということは、
頭に入れておいた方がいいでしょう。

また、イラストを使用するもののレイアウトが決まっている場合、
発注する段階で伝えておけるとよいでしょう。

すばらしいイラストをせっかく描いてもらったのに、
タイトルロゴやキャッチコピーをレイアウトする場所がなかったり、
縦位置で使いたいのに、横位置のイラストが仕上がってしまっては大変です。

特にカードに使用する場合は、掲載する情報や制約があることがあります。
大事な部分が隠れないようにしたいですね。

もし、レイアウトが確定していなかったり、変更の可能性があるなら、
イラストの背景など、余白を広めに描いてもらうのもいいでしょう。
当然、要相談となりますが^^。







『傾国-KEIKOKU-』を例にたとえるなら、



KEIKOKU2+.jpg

カード用のイラストの原画ですが、キャラクターをパッケージで流用すること考え、
大きめの解像度で描いています。
また、トリミングの調整が出来るように余白となる背景を広めに作っています。
キャラクター部分はレイヤー別にしておくと、流用しやすいですね。



OMOTE_1.jpg


実際にキャラカードにレイアウトするとこんな感じです。
描く時に他のキャラとのバランスや、文字情報が載ることを考慮しています。
初期のものと比べると、フレームが付いたり、
文字バランスに変更が発生しましたが、微調整で対応しています。



KEIKOKU3D.jpg

A5表紙.jpg

キャラカード用に描いたイラストですが、
背景を作り直し、他のキャラと合わせることで、パッケージ用に流用しています。
タイトルロゴや、キャッチコピーを配置することを考え、
再構成するときにバランス調整しています。

パッケージは印刷用と、手づくり生産用で大きくレイアウトが変わりましたが、
レイヤー別のイラストデータだったので、トリミングの調整が出来ています。






イラストを発注する段階でデザイナーが確定しているなら、
相談しながら進めると、効率よく作業が進みます。
可能なら、打ち合わせに参加してもらうといいでしょう。

まだスケジュールに余裕があると思っていても、
調整しているうちに、あっという間に締切が近づいてきます^^

ギリギリになって慌てないようにゲーム制作を進めていきたいですね。








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デザインを外注するときの注意点 [■ゲーム制作おぼえがき]

いよいよゲームマーケット2013春の参加募集もはじまり、
新作ゲームの制作を進めている方も多いと思います。

『傾国-KEIKOKU-』はゲームの内容から、
原稿、デザイン、イラストまで自分でやってしまいました。

他の方と共同作業をする機会がありませんでしたが、
もし外注をしていたなら、
どういった指示をしたら良いのだろうか。

今回は本業での経験をもとに、
デザイン発注をする上での注意点などを紹介します。

グループで制作する場合、メンバーのなかにスキルのある方がいたり、
デザイン作業の経験者の友人に依頼する場合もあるとは思いますが、
何かの参考になれば幸いです。







IMG_3491.JPG

■ゲーム内容を伝える

・ゲームの内容・イメージ
・企画書、マニュアル原稿など

まぁ、あたりまえのことですが、とても大切なことです^^。
デザインをする段階で、細部まで仕様が固まっていないこともありますが、
どういうものを作ろうとして、なにが確定して、なにが決まっていないかを、
最初に伝えることが肝心です。

また、ざっくりとしてものでもいいので、
イメージラフやコンテ、台割などもあると話が進めやすいです。

そういったものがない場合、
もしくはそういったこともデザイナーに丸投げする場合は、
綿密な打ち合わせが必要になることもありますが、
発注者はできるだけ情報を伝える努力をした方がいいでしょう。





IMG_3461.JPG

■参考になる物を用意する

・既存の製品でイメージに近いもの
・似させたくない既存の製品

ゲームの世界観や、イメージを膨らませるための資料なども用意できると良いでしょう。

ゲームだけではなく、作品のイメージに合ったものがあれば、
参考品として用意すると良いでしょう。

反対にイメージをかぶらせたくないものや、
類似タイトルに見せたくないものがあれば、事前に伝えることも重要です。




■どこまで任せるのか

当然デザイナーによっては
自分のイメージ(センス)でやりたい、という場合もあります。

納得できるかたちでまとまる場合は問題ありませんが、
発注者側の意図しないかたちでデザインが進む場合もあるので、
どこまで任せるのか、自分の中で決めておく方がいいでしょう。

はやい段階で方向性のすり合わせをしたいですね。







SOKOmain_RGB.jpg

■仕様を伝える

・コンポーネントの内容物(何をいくつ作るのか)
・化粧紙、カード、マニュアルなどのデザイン物の寸法・素材
・イラストなどビジュアルの有無
・Photoshopなどのソフトの使用条件(バージョンなど)
・印刷所の情報

これら情報はデザイン作業を進める上で、とても重要です。
デザインするものの寸法が決まらないと作業を進められません。
作り込みが進んでからのサイズ変更は二度手間、三度手間となり、
納期が遅くなるばかりか、モチベーションにも影響が出ます。

また、使用するソフトのバージョン確認は最初にしておいた方がいいでしょう。

印刷所が決まっているなら、印刷濃度やテンプレートの有無、
オンライン入稿や、確認用のプリントやPDFの添付についても確認できるとベストです。




■スケジュール管理

・発注側が、いつまでに素材をそろえられるのか
・デザインラフをいつまでに出してもらえるのか
・チェックにどれだけ日数がかかるのか
・複数回ラフをやりとりする余裕があるのか
・入稿予定日の前日には作業をすべて終了させる

スケジュールは、できるだけ余裕を持って組みましょう。

でも、デザイナーにはそのままのスケジュールを伝えるのではなく、
少し日程を前倒しした〈理想的なスケジュール〉を見せるようにしましょう。

ただ、〈ここを逃すと絶対に間に合わないスケジュール〉もかならず用意して、
進行に遅れが出ないように心がけるのが肝心です。

物事が予定どおりにいくことはまずありません(笑)




■やりとりを繰り返す

・文字間違えやデザインミスの見逃しは、発注者の責任
・校正はひとりではなく、かならず複数人でやる
・デザインラフをもらったら、はやめに対応する
・はやめの対応が出来ない場合は、とりあえず遅れることを連絡する
・修正などのやりとりは、面倒でもメールだけではなく、電話などで連絡を取り合う

上がってきたデザインラフが一発でOKになることは、まずありえません。
色調やレイアウトバランスなど、構成の変更、文字修正など、
繰り返しやりとりすることで作品が仕上がるものだと考えてください。

些細なことから行き違いが発生することもあります。
はやめの対応を心がけ、きちんと連絡を取り合うようにしましょう。





う〜ん、ざっくりとし過ぎたかな^^
結局、人間同士のコミニュケーションが大事だということですね。


イラストを発注する場合は、これ以外にもいくつか注意する点があります。
次回はそのへんについて、ちょっとだけ補足したいと思います。



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