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イラストを外注するときの注意点 [■ゲーム制作おぼえがき]

前回はデザインを外注する場合の注意点を
ざっくりとですが書かせていただきました。

今回はイラストを発注する際の注意点をいくつか書いておきます。

結局はいいものを作るための
お互いのコミュニケーションということになると思いますが、
スケジュールの管理や、責任の所在については、
発注者側がしっかりと持つように心がけたいですね。





■どういう方に頼むのか

・その作家のテイストで描いてもらうのか
・こちらのイメージするテイストで描いてもらうのか
・ラフを見せてもらえるのか
・作家と直接打ち合わせできるのか
・二次使用、加工をしても問題ないのか
・こちらからイメージラフを提案した方が良いか

どういう方にお願いするのかで変わってくるとは思いますが、
はじめて仕事をする場合、確認したいことまとめてみました。

基本的には、その作家さんのイラストが気に入って発注するのだと思いますが、
実際に打ち合わせてみると、
「いつもとは違うタッチで描いてみたい」
「納期が厳しいからキャラだけなら描かせてもらいます」
「作品の世界観を考えると違うテイストがいいのでは?」
といったように、予定外の提案をされることもあります。

いくつかのタッチを描き分ける作家さんもいるので、
早い段階で発注するイラストのテイストは確認したいところです。

ラフに関しては段階的に、ラフ、線画、着色、仕上げの段階で確認するケースもありますが、
サイズだけ指定して、内容はおまかせになってしまう場合もあります。

そういったことを作家さん本人と打ち合わせできればいいですが、
あいだに第三者(マネージャー、プロダクション、友人など)が入ることもあり、
思いどおりに話が進展しないこともあります。

また、仕上がったイラストを宣伝や販促などに使用する場合、
問題ないか確認しておくと、後々トラブルにならないのでチェックしたいです。

最後のイメージラフについては、本当にケースバイケースです。
発注者側がどういったイラストを欲しがっているか知りたい方や、
時間短縮のため、構図を決めて欲しいというケースもあります。
ただ一方で、そういった制約を嫌がる作家さんのいらっしゃるので、
打ち合わせの流れをみながら調整したいところです。




■発注するイラストの指定

・使用するイラストの寸法&解像度
・どういうレイアウトで使用するのか
・可能なら広めに描いてもらう


印刷の現場もデジタル化が進んでいます、
描いてもらったイラストはスキャニングされデータとして扱われます。
(もちろん、最初からデジタルで仕上げられる場合もあります)
一番注意したいのはデータのサイズ、解像度でしょうか。

イラストを印刷をする場合、
レイアウトのされる実寸×350dpiの解像度があれば問題ありません。
しかし、二次使用として、ポスターやチラシなどに流用する予定があるなら、
できるだけ大きく描いてもらった方がいいでしょう。
ただし、それだけ作業時間がかかるし、デティールの追加が発生することもあるので、
打ち合わせの段階で調整が必要になります。

カード用にほぼ原寸で描いてもらったイラストを、
そのままポスターサイズに流用するのは難しいということは、
頭に入れておいた方がいいでしょう。

また、イラストを使用するもののレイアウトが決まっている場合、
発注する段階で伝えておけるとよいでしょう。

すばらしいイラストをせっかく描いてもらったのに、
タイトルロゴやキャッチコピーをレイアウトする場所がなかったり、
縦位置で使いたいのに、横位置のイラストが仕上がってしまっては大変です。

特にカードに使用する場合は、掲載する情報や制約があることがあります。
大事な部分が隠れないようにしたいですね。

もし、レイアウトが確定していなかったり、変更の可能性があるなら、
イラストの背景など、余白を広めに描いてもらうのもいいでしょう。
当然、要相談となりますが^^。







『傾国-KEIKOKU-』を例にたとえるなら、



KEIKOKU2+.jpg

カード用のイラストの原画ですが、キャラクターをパッケージで流用すること考え、
大きめの解像度で描いています。
また、トリミングの調整が出来るように余白となる背景を広めに作っています。
キャラクター部分はレイヤー別にしておくと、流用しやすいですね。



OMOTE_1.jpg


実際にキャラカードにレイアウトするとこんな感じです。
描く時に他のキャラとのバランスや、文字情報が載ることを考慮しています。
初期のものと比べると、フレームが付いたり、
文字バランスに変更が発生しましたが、微調整で対応しています。



KEIKOKU3D.jpg

A5表紙.jpg

キャラカード用に描いたイラストですが、
背景を作り直し、他のキャラと合わせることで、パッケージ用に流用しています。
タイトルロゴや、キャッチコピーを配置することを考え、
再構成するときにバランス調整しています。

パッケージは印刷用と、手づくり生産用で大きくレイアウトが変わりましたが、
レイヤー別のイラストデータだったので、トリミングの調整が出来ています。






イラストを発注する段階でデザイナーが確定しているなら、
相談しながら進めると、効率よく作業が進みます。
可能なら、打ち合わせに参加してもらうといいでしょう。

まだスケジュールに余裕があると思っていても、
調整しているうちに、あっという間に締切が近づいてきます^^

ギリギリになって慌てないようにゲーム制作を進めていきたいですね。








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