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カスタマイズを工夫してみる [■ゲーム制作おぼえがき]

前回に引き続き、ボードゲーム制作に興味のある方にオススメな、
既存のゲームのカスタマイズです。

ゲームマーケットでは、良質な作品が価格を抑えるために、
簡易な装丁で発売されているケースがあります。

そうした場合、さらに面白くプレイするために、
足りない部分を自分なりに工夫してみるのも勉強になります。

今回はBrainBrainGamesの『ニワトリかラマか』で行ったカスタマイズをご紹介。




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『ニワトリかラマか』はオリジナルの紙幣を使ったペア戦の推理ゲームです。

説明書、紙幣、木製チップといったコンポーネントがあるものの化粧箱はありません。
また、筆記用具などを使うこともあり、収納できるケースが欲しくなります。

こちらはキャンドゥで購入した『バーリィコンテナ』。
半透明のケースは積み上げ収納できる仕様で、
フタはロックできる機構があるのでオススメです。

小規模のゲームなら大体収まると思います。

フタの部分はくぼみがあるので、
スキルがあるならオリジナルの表紙を作るのも楽しいですね。

同じBrainBrainGamesの『トリックと怪人』も同仕様の表紙を作ってみました。

ゲーム会などに持ち込むときは、未プレイの方も手に取りやすくなるので、
やはりケースがあるといいですね。




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『ニワトリかラマか』は紙幣を使ったゲームなので、
キャンドゥでお財布を購入してみました。



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小銭入れの部分に、他のコンポーネントも同梱できるのでオススメです。



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プレイ中に回答用紙を収納し、他のプレイヤーが確認できないようにしています。
見た目のインパクトだけでなく、遊びにも直結できればなお良しですね。




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サマリーも制作してみました。

インストしやすいように、用語や遊び方を微調整していますが、
ゲームの根本に関わるところはそのままです。

プレイせずインストだけするケースも多いので、
プレイ人数分に加え、1枚多くプリントしています。



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自分が気に入ったゲームであれば、アイデアがたくさん生まれてくると思います。

そういった経験の繰り返しが、ゲーム制作の楽しさにつながれば最高ですね!



今回作成したサマリーは、作者の齋藤さんに了承いただき、
無料ダウンロードできるようになりました。

『ニワトリかラマか』をお持ちの方は、ぜひお試しください!


『ニワトリかラマか』サマリー
 
 
 
 
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サマリー制作のすすめ [■ゲーム制作おぼえがき]

ボードゲーム制作に興味のある方から、
『何から始めたらよいでしょう』というような質問されることがあります。

個人的にオススメしているのが、既存のゲームのカスタマイズです。
特にサマリー作りはたいへん勉強になります。



『サマリーとはなんぞや?』という方に補足しておくと、
ボードゲームのルールで重要なことをまとめ、
わかりやすく、理解してもらうための補助説明書だと思ってください。

はじめて遊ぶプレイヤーの理解を助けるものですが、
ゲームのルールのインストをするプレイヤーも、
スムーズな流れで、言い間違えや、誤認を減らすことができる、
たいへん便利なツールになっています。



サマリーを制作する際に気をつけている点をいくつかまとめてみました。


・インスト補助がメインなので、あまり複雑にしない

・難しい語句や、分かりにくい用語は、場合によっては言い換える

・文面はなるべく短くする

・複雑なものは表組みや、箇条書きでまとめる

・できれば画像を入れてわかりやすくする

・プレイ中に邪魔にならないように、できるだけコンパクトなサイズにする

・ゲームの勝利条件など、重要な要素は目立つように表記する

・文面だけではなく、サイズやデザインなども遊びやすく、盛りあがれる工夫を加える




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最近制作したのが、こちらのネスターゲームズ『火星の庭』用サマリーです。

プリントアウトしやすいように、A4片面にまとめています。
ギリギリのサイズなので、トンボはレイアウトしていません。



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ネスターゲームズの作品は、『土嚢』の愛称で呼ばれるように、
布製のケースに収められています。
それゆえ、サマリーも収納しやすいようにサイズ調整しています。


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『火星の庭』では、アクリル製の宇宙人コマを使用しますが、
誰がどのキャラを使用しているのかわかりにくいのが難点でした。
そこで用紙の余白を使って、担当している宇宙人キャラが判別できるように、
ちょっとした目印を作っています。


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今回の『火星の庭』用サマリーは、
セットアップ、プレイ中にできること、追加ルール、勝利条件で
それぞれ認識できるよう、地色を変えたり、ブロック分けしています。

ルールの要点をできるだけ少ない情報にまとめるのは、
ゲーム制作をする上で大変勉強になります。

また、他の制作者がどのような意図でルールをライティングしているのかも、
サマリー制作をしていれば伝わってきます。

こうした経験は、後日自分で説明書を作る際、参考になりますね。



IMG_E4967.jpg

ちなみに『火星の庭』用サマリーは、作者のネスター氏にも気に入ってもらい、
BGGで無料ダウンロードできるようになりました。

興味のある方は、こちらからダウンロードしてください。
参考になれば幸いです。

 
『火星の庭』用サマリーシート
 
 
 
 
 
 
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おもしろき こともなき世を おもしろく [--制作ノート]

スムーズに進んだゲーム制作とは逆に、
時間をおきつつもグダグダと続けている制作ノートですw

やはり勢いというのは大切ですね。
何度か書き直しつつ、ようやく最終回になります^^。



ありがたいことに『500円ゲーム』として制作したZIXZA(ジグザ)は、
手に取りやすい価格ということもあり、たくさんの方に遊ばれています。

制作コストも低く、多くの方に楽しんでもらえるのだからいいことばかり・・・

・・・のはずなんですが、難しいと感じる点もあります。

かなりの部数を完売しても、大きな売上的にはならず、
地方へ出展した場合、出展料を含めた経費を捻出するのは大変。
もし、『500円ゲーム』専門で継続的に出展するなら、工夫が必要でしょうね。

とはいえ、これまで手間のかかる作品が多かったので、新しい経験ができました。
制作アイデアの引き出しは多い方がいいですからね。



次回のゲームマーケット2019春では、新しく『三桁ゲーム』というカテゴリができ、
安価でライト層にも遊びやすいゲームが増えてくるでしょう。

『三桁ゲーム』というカテゴリは、制作コストが低いこともあり、
腕試しやジャストアイデアの具現化としては面白いと思います。
ひょっとしたら、これまでの既成概念にとらわれない、
新しいナニカがポンと飛び出してくるかもしれませんね。

個人的には、ボードゲーム制作を《楽しめる》きっかけになることを願っています。



はやいもので、ゲームマーケット大阪も終わり、
気がつけばゲームマーケット2019春の開催が近づいてきました。

平成もいよいよ終わります。



ものづくりをする楽しさを忘れずに、制作を続けたいものです。

 
 

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