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世界観を固めよう! [・フリップフロップエージェンツ]

制作者のあいだでは
「ルールが先か、モチーフが先か」ということがよく議論されます。

「フリップフロップ・エージェンツ」の場合はルールが先。

今回は当時のやり取りを確認しながら振り返ることにしましょう。




前回紹介した資料をチェックして、
プレイヤーがカードの書かれた情報を認識して、
きちんとプレイできるか不安がありました。



cut1.jpg

まず、ざっくりしたものですが、
テストプレイ用のコンポーネントを組みながら、
ルール確認を進めています。



cut2.jpg

このゲームは配られたカードの内容を、
他のプレイヤーは確認できますが、
自分だけは確認できないルールになっています。

特殊効果のある「インディアンポーカー」を
イメージしてもらえればわかりやすいかな?


カードの効果で左右のプレイヤーに影響が出ますが、
レイアウトされた矢印の向きをどうとらえるかなど、
デザインの仮題点がでてきました。

本来ならばここで、UIをしっかり作り込んでいきたいところですが、
やっぱりテーマが決まらないと、デザインの方向性が定まりません。

テストプレイをしてもらいつつ、
ゲームの世界観や、タイトルについても初期から検討することになりました。






cut3.jpg

発注いただくまで「罪と罰」という仮タイトルで、
「人狼」「神話」「タロット」といったものを参考に
世界観づくりを進められてきました。

こちらからも陣営が入れ替わるゲーム性をイメージした
タイトルと世界観をいくつか提案しています。

「ソドムとゴモラ」はちょっと性的なイメージ。
「マフィア」は「人狼」のイメージが強いという印象。
打ち合わせを続ける中で、「アベンジャーズ」や「平成ライダー」のような
ヒーローものもどうか?といった検討もありましたね。


その中からまず「諜報員」というキーワードが評判良く、拾われました。

やがてゲームのルールとの整合性を加味して、
「自分がどちらの陣営か分からない二重スパイ」という設定にふくらみ、
冷戦時代のスパイ戦という世界観に落ち着きました!

コンピューター用語から「フリップフロップ」という単語が盛り込まれ、
タイトルが「フリップフロップ・エージェンツ」に決定するまで、
それほど時間はかかりませんでした。


こうしたやりとりも、テストプレイの報告をいただきつつ、
メールと電話を繰り返し進めています。






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IMG_1591.jpeg

IMG_1592.jpeg

世界観が決まるとビジュアルづくりも加速していきます。
「スパイもの」ということで、「007」をはじめとする
個性豊かな諜報員たちのイラストを描くことになります。

当時の手帳にはキャラクター案のラフがいくつか残ってますね。
最終案をイメージできるものもあれば、完全にボツになったものもw



IMAGERAFU.jpg

ある程度キャラクターの方向性がまとまった段階で、
齋藤さんにチェックしてもらっています。

イラスト制作は本業ではないので、かなりドキドキでしたが、
ありがたいことに気に入ってもらえました!

イラスト自体にNGはありませんでしたが、
同時に進めていた諜報員たちのコードネームに「ファットマン」があり、
長崎に投下された原爆をイメージすることから「ビッグマン」に変更されています。

制作者ならではのこだわりは大事にしたいですね!




東京でデザインしたものを、
長崎でテストプレイしてもらう。

こうしたやりとりがしばらく続くことになります。




さて、次回はタイトルロゴやUIについて書いてみようと思います。

またお付き合いください。
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