印刷濃度について [・印刷入稿にチャレンジ]
通常の印刷物はC=シアン(青)、M=マゼンダ(赤)、Y=イエロー(黄)、K=クロ(黒)の
4つの色を重ね合わせて作られています。
この重ね合わされた色の総量を印刷濃度といい、
最大で(それぞれが100%なった場合)400%になります。
当然、濃い色になるほど各色を塗り重ねられることになります。
『傾国』の一番濃い部分を調べてみましょう。
C=89%、M=83%、Y=87%、K=74%、総量(合計)=333%でした。
萬印堂では4色のインクを使ったオフセット印刷と、
カラーコピーのようにトナーを使ったオンデマンド印刷が行えます。
萬印堂でオフセット印刷をする場合、
この総量を300%まで下げるように指示されています。
印刷濃度が上がりすぎると、刷り上がった印刷物のインクが乾かずに、
スレが発生したり、裏移りする可能性があるからです。
Photoshopの初期設定では、印刷濃度の上限が350%に設定されているので、
カラー設定を変更した上で調整しましょう。
テンプレートで使われているIllustratorでも文字などに効果を入れている場合は、
再度チェックをした方が良いでしょう。
『傾国-KEIKOKU-』第2版はオンデマンド印刷のため、
総量オーバーしても問題ないという回答をいただいているので、そのまま入稿しています。
オンデマンド印刷は、簡易印刷と呼ばれることもあり、
小ロッドの場合は低コストで印刷することができます。
ただし、インクで刷られるオフセットと比べると、
どうしても仕上がりが見劣りする場合があります。
また、オンデマンド印刷に使用されるトナーには蛍光色が混ぜられており、
イメージしていた色調より、発色が良くなる場合もあります。
気になるときは有料ですが、色校正を出してもらいましょう。
『傾国-KEIKOKU-』では色校正は出さずに、そのまま進めてもらいました。
いただいたテンプレートに画像や文字データを配置して、いよいよ入稿です。
最近では入稿データをサーバーや、ストレージにUPするのが主流になり、
直接印刷所とやり取りをしないケースも増えてきました。
入稿したはいいけど、送ったデータに不備があることも多いようです。
次回は本業で起こったトラブルも含め、入稿する時の注意点をまとめていきます。
お楽しみに!!
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